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絵本『ぼくのともだちおつきさま』感想。友と心通わせる喜びが溢れる

2018年5月28日

『ぼくのともだちおつきさま』アンドレ・ダーハン(絵)きたやまようこ(文)講談社、1999年

『ぼくのともだちおつきさま』は、まえに読み聞かせしたことがあるんだけど、とっても素敵な絵本。

シンプルな文と幻想的な絵からあたたかさが伝わってくる。

今回は絵本『ぼくのともだちおつきさま』の魅力をお伝えするよ。

この記事で紹介する本

この記事でわかること

  • 絵本『ぼくのともだちおつきさま』のみどころ
  • アンドレ・ダーハンにとっての「月」

絵本『ぼくのともだちおつきさま』とは?

『ぼくのともだちおつきさま』(原題”My Friend The Moon”)は、1987年出版された絵本。

日本では、きたやまようこが文章を付け、1999年、講談社より出版された。

アンドレ・ダーハン/作

1935年、アルジェリア生まれ。

フランスの国立パリ工芸学校卒。パリ装飾美術学校で美術を教えるかたわら、イラストレーターとして活躍。

現在はパリ在住(2013年現在)。

代表作(絵本)

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北山葉子(きたやま・ようこ)/文

絵本作家、翻訳家。イヌを題材にした絵本が多数あり、世代を越えた人気がある。

1949年、東京生まれ。文化学院卒。

1975年、創作絵本『いただきまーす』でデビュー。

『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズで1989年に講談社出版文化賞絵本賞を受賞した。

更に1993年に『りっぱな犬になる方法』と『じんぺいの絵日記』で路傍の石幼少年文学賞、2009年に『いぬうえくんがわすれたこと』で産経児童出版文化賞産経新聞社賞を受賞した。

アンドレ・ダーハンの絵本は本作をはじめ、文・訳を多数手がけている。

参考:『ぼくのともだちおつきさま』アンドレ・ダーハン(絵)きたやまようこ(文)講談社、1999年

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内容紹介

ある夜、ぼくは、光り輝くきお月さまと出会った・・・。

一緒にいると、たのしくて、時間がたつのを忘れる。

こんな気持ち、初めて。

そんな純粋な気持ちを、アンドレ・ダーハンの柔らかな絵が伝える、珠玉の一冊。

 

絵本『ぼくのともだちおつきさま』感想

  1. あたたかな絵だけで楽しめる
  2. きたやまようこの文の魅力
  3. 月と友だちなれたら・・・
  4. アンドレ・ダーハンにとっての「月」とは

あたたかな絵だけで楽しめる

絵本『ぼくのともだちおつきさま』は、ページの構成が、絵と文がしっかり分かれているんだ。

だから、絵だけを楽しむにはぴったり。

登場するのは、月と男の子という、とってもシンプルな構成なんだけど、その気持ちが不思議と伝わってくる。

お月さまはページごとに、色が変わっていて、そこから気持ちを読み取ることができるんだ。

もともとは文字なし絵本だった

ももちんが持っている『ぼくのともだちおつきさま』は、絵の下に文がつけられているという構成の絵本。

実はこの絵本、出版当初は文がない、絵だけの本だったんだ。

それを知ってから絵だけを見ていくと、なるほど、絵本に書かれている文とは全く違うセリフが浮かんでくる。

もちろん北山葉子翻訳の詩的な文もいい。

だけど、初めにみるのは絵だけのほうが、圧倒的に世界が広がる。

親子間の読み聞かせでは、自分なりにストーリーやセリフを考えながら見ていく読み方をやっている人も多いみたい。

 

きたやまようこの文の魅力

絵をじっくり味わってみたら、今度はきたやまようこがつけた文とともに、絵を味わってみよう。

きたやまようこの文には、月と友だちになった男の子の気持ちがあらわされている。

そして、本当の友だちになると、ことばなんていらないことや、一緒にいると、はじめて湧いてくる気持ちがたくさんあることをつづっている。

全体を通した描写が、なんだか初恋に似ているなぁ、と思ったよ。

子どもがいるお母さんなら、子どもに対してこんな気持ちを持つこともあるのかもしれない、と想像してみたり。

そういう意味では、この気持ちは、子どものみならず、自分以外の大切な何かがある人には共通する気持ちなんだと思う。

そんな新鮮な気持ちをあたたかい絵とともに味わうことができる文も、やっぱり素敵。

 

月と友だちなれたら・・・

『ぼくのともだちおつきさま』では、ぼくとお月さまが友だちになって、一緒にボートに乗ったり、歌を歌ったり、おどったりする。

このファンタジーの世界を幻想的な絵で表すことができるのが、絵本そのものが持っている、本来の魅力だと思う。

現実的にありそうとかは無視して、無限に広がっている想像の世界を刺激するんだ。

この絵本では、お月さまと友だちになっていろいろ遊ぶ以外に、最後にお日さままで家に招く。

最後にお月さまとお日さまとぼくが、三人でテーブルについている様子がとてもかわいらしい。

お月さまとお日さまがこうやって顔をつきあわせる世界、なんてわくわくするんだろう!

 

アンドレ・ダーハンにとっての「月」とは

アンドレ・ダーハンは、『ぼくのともだちおつきさま』以外にも、何冊も月を題材にした絵本を出しているんだ。

そのことについて、インタビューしたサイトを見つけたよ。

『ぼくのともだちおつきさま』に登場する「ぼく」のように、アンドレ・ダーハン自身にとっても月は友だちのような存在で、とくに思い入れのあるシンボルであることが書いてある。

月は、小さな存在の自分たちがどんなに混乱していても、悲しい気持ちでいても、静かに空から見守ってくれる。

アンドレ・ダーハンが月と心を通わせるようになったエピソードも書いてあって、おもしろかった。

インタビュー記事はこちら→→アンドレ・ダーハンさん 最新作『おつきさまと ちいさな くま』/絵本ナビ公式サイト

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まとめ

『ぼくのともだちおつきさま』みどころまとめ。

  1. あたたかな絵だけで楽しめる
  2. きたやまようこの文の魅力
  3. 月と友だちになれたら・・・
  4. アンドレ・ダーハンにとっての「月」とは

ページをめくっていると心がほんわかしてくる1冊。おすすめだよ。

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アンドレ・ダーハンの絵本レビュー記事はこちら。

 

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

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