『赤毛のアン』は、カナダの女流作家モンゴメリの名作。
村岡花子訳のものが好きだけど、他の人の翻訳の『赤毛のアン』も、それぞれ特徴があって良いみたい。
今回は完訳版かそれに近いものを中心に、翻訳者別にまとめてみるよ。
『赤毛のアン』最新情報
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タイトル | セール内容 |
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『赤毛のアン』とは?
『赤毛のアン』(原題”Anne of GreenGables")は1908年、にカナダの女流作家、ルーシーモード・モンゴメリにより出版された。日本では、村岡花子の翻訳により、三笠書房より1952年、のちに新潮文庫より1954年に出版。
ルーシー・モード・モンゴメリの著作の中で最も有名な1冊でもあり、多くの出版社から刊行されている。
ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちのアン。
初めは戸惑っていた2人も、明るいアンを愛するようになり、夢のように美しいプリンス・エドワード島の自然の中で、アンは少女から乙女へと成長していくー。
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』村岡花子訳、(新潮文庫、2008年)
モンゴメリの略歴・作品
小説『赤毛のアン』あらすじと感想。大人にこそおすすめの純文学
モンゴメリ『赤毛のアン』村岡花子訳、新潮社、2008年 児童文学の名作とされている『赤毛のアン』。 じつは、大人になってから読むと味わいが倍増する作品でもあるよ。 この記事のポイント モンゴメリの小説 ...
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「赤毛のアン」シリーズは全10巻
モンゴメリ著の『赤毛のアン』シリーズは、全10巻で構成されている。
シリーズ全巻は、新潮文庫と講談社文庫で読むことができるよ。
新潮文庫のシリーズ書評記事一覧はこちら。
- 小説『赤毛のアン』あらすじと感想。大人にこそおすすめの純文学。
- 小説『アンの青春』感想。教師になったアンを描く『赤毛のアン』続編
- 小説『アンの愛情』感想。アンとギルバートが恋人に!友人ルビーの死。
- 短編集『アンの友達』感想。『赤毛のアン』シリーズの隠れた名作!
- 小説『アンの幸福』感想。縁結び役のアンと魅力的な登場人物たち!
- 小説『アンの夢の家』感想。アンとギルバートの幸福な結婚を描く傑作
- 小説『炉辺荘のアン』感想。母親になったアンと6人の子どもが登場!
- 『アンをめぐる人々』感想。『赤毛のアン』シリーズ第二の短編集。
- 小説『虹の谷のアン』感想。ブライス家と牧師館の魅力的な子どもたち
- 小説『アンの娘リラ』感想。戦争に翻弄される一家と、末娘リラの成長
上記10作品の中でも、短編集の『アンの友達』『アンをめぐる人々』をのぞいた8作品が、カナダでは「アン・ブックス」として親しまれている。
翻訳者別『赤毛のアン』紹介
ここからは、10人の翻訳者の『赤毛のアン』を紹介していくよ。
第一作『赤毛のアン』に絞って完訳比較をするよ。
松本侑子の全文訳が文春文庫より刊行!
「赤毛のアン」愛と希望と幸福の書。英文学100か所引用の芸術的作風。主な人物はスコットランド系とアイルランド系のケルト。イエスの聖杯探索に基づくキリスト教文学。児童書でも少女小説でもない、大人の文学。初の全文訳・訳註付は文春文庫です pic.twitter.com/lKOkYfTMe0
— 松本侑子Yuko「赤毛のアン」で幸せに (@officeyuko) June 30, 2019
2019年7月、文春文庫より刊行されたのが、松本侑子による全文訳の『赤毛のアン』。
松本侑子による全文訳は、すでに集英社文庫より『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの愛情』の3作が刊行されている。
今回の文春文庫版は、集英社文庫版の翻訳・訳注を改定した「新訳」。
シリーズも短編集を除いた8作の刊行かれ、これまでの集英社文庫では読むことのできなかった新しいアンに出会える。
目を引く美しいカバーイラストは、漫画家・勝田文によるもの。
松本侑子訳の特徴は、児童文学としてではなく、大人が読む小説として訳してあること。
原文に忠実に、全文を訳している。
『赤毛のアン』には、聖書やシェイクスピアの文学からの引用もたくさん入っているんだけど、村岡訳ではそれの説明を省いている。
この松本訳では、「訳者によるノート−−『赤毛のアン』の謎とき」という注釈が巻末に付いていて、引用文の出典元なども詳しく解説している。
また、松本侑子本人の現地取材による口絵写真資料やプリンス・エドワード島の地図などの歴史資料も充実している。
ただ、物語と注釈を交互に読みながら進めていくので、物語に没入できない感じがある。
「あのう・・・・・・そのう、少しは私を気に入ってくれそう?・・・・・・腹心の友になれるくらいに」
出典:『赤毛のアン』モンゴメリ著、松本侑子訳、文春文庫、2019年
文春文庫シリーズ合本版
集英社文庫
初版は1993年。日本で初めての注釈付き完訳版だった。集英社文庫では2000年に出版された。
「あのう、そのう、少しは私を気に入ってくれそう?その、腹心の友になれるくらいに」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』松本侑子訳、集英社文庫、2000年
文春文庫はこんな人におすすめ
- 原書の全文を丁寧に訳した『赤毛のアン』を読みたい
- 物語の文化的背景や、引用も理解しながらじっくり読みたい
村岡花子(新潮文庫)
新潮文庫は、株式会社新潮社が発行している文庫レーベル。
1914年(大正3年)創刊。現在まで続く文庫としてはもっとも古い。
新潮文庫が毎年夏に行うキャンペーン「新潮文庫の100冊」では、モンゴメリ 『赤毛のアン』は、1976年から2018年までの43年間、すべての年に選出されている。
村岡花子訳の『赤毛のアン』は、三笠書房より1952年、のちに新潮文庫より1954年に出版された。
『赤毛のアン』の定番と言えば、この村岡花子翻訳の新潮文庫版をあげる人も多いと思う。
村岡花子は、日本で最初に”Anne of Greengables”を翻訳し、紹介した人。
村岡訳の特徴は、説明っぽさがないところ。
原文に忠実に訳すことよりも、文章全体の流れや表現の自然さを重視した「意訳」が多い。
時代も国も違う小説の中で、日本人にはなじみのない文化や礼儀についての注釈がほとんどない。
説明をつけないことで、読者はその異文化に自然に入り込んでいく。
2008年に新しく刊行された新潮文庫の『赤毛のアン』は、それまでの村岡花子訳に、孫の村岡美枝による補訳が加えられた。
厳密に言うと、全文・全単語を訳しているわけではないけど、内容的に省略されている部分はみあたらず、ほぼ完訳と言える。
電子書籍版あり。シリーズ全10巻+『アンの想い出の日々 上・下』刊行。529ページ、新潮社、2008年。
「あのう、あのう、ねえ、あんた、あたしをすこしばかり好きになれると思って? あたしの腹心の友となってくれて?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』村岡花子訳、新潮文庫、2008年
新潮文庫シリーズ合本版
村岡花子についてさらに詳しく
『赤毛のアン』を翻訳した村岡花子ってどんな人?その生涯と作品紹介
日本で初めて『赤毛のアン』の翻訳をした村岡花子。その人生と作品を紹介するよ。 こんな方におすすめ 村岡花子訳の『赤毛のアン』愛読者。どんな人か知りたい 村岡花子のほかの翻訳作品、創作作品を知りたい 村 ...
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新潮文庫はこんな人におすすめ
- 最もベーシックな『赤毛のアン』を読みたい
- 村岡花子の翻訳で読みたい
- いずれはシリーズ全巻読みたい
掛川恭子(講談社文庫)
講談社文庫『赤毛のアン』シリーズは、2005年刊行された。
掛川恭子による完訳版は、現代の言葉に近い語感で訳されているので、すっと入ってくる。
また、原文に忠実に訳している。
村岡訳ではダイアナのことを「腹心の友」と呼んでいるけれど、掛川訳では「宿命(さだめ)の友」としている。
先に読んだのが村岡訳なので重要語句の訳がちがうと違和感があるけれど。
表紙カバーのイラストも美しい。大人の本棚にも似合うすてきな装丁だよね。
シリーズ全10巻刊行。544ページ。講談社、2005年。
「あなた、もしかして・・・もしかして、少しはわたしを気に入ってくれるかしらー〈宿命の友〉になれるくらい?」
出典:モンゴメリ『完訳クラシック 赤毛のアン1 赤毛のアン』掛川恭子訳、講談社、2005年
講談社文庫はこんな人におすすめ
- 現代人でも読みやすい翻訳がいい
- いずれはシリーズ全巻読みたい
講談社「完訳赤毛のアンシリーズ」
講談社では、2005年に文庫化される前に、「完訳赤毛のアンシリーズ 1-10」が刊行されている。(1990年~1991年)
ハードカバーでしっかりした作り。児童向けでひらがな表記が多い。
吉本ばなな『TSUGUMI』の表紙絵も手がけた、銅版画家の山本容子の挿絵が入っていて、豪華。
巻末の訳者あとがきで、『赤毛のアン』や作者についての解説を、写真や地図をまじえて掲載。
全10巻にわたり、少しずつ巻末で解説している。
「あなた、もしかして・・・もしかして、すこしはわたしを気にいってくれるかしら・・・〈宿命の友〉になれるくらい?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン 完訳赤毛のアンシリーズ1』掛川恭子訳、講談社、1990年
完訳赤毛のアンシリーズはこんな人におすすめ
- 完訳版を読みたいが、一般の文庫では難しく感じる。もう少し易しい翻訳がいい
- 一般的な文庫より大きめのサイズがいい
- 挿絵も楽しみたい
中村佐喜子(角川文庫)
角川文庫『赤毛のアン』は、1957年出版された。
中村佐喜子は村岡花子の次に『赤毛のアン』を翻訳した人。
格調高く、且つ温かみのある訳文によって親しまれ、村岡花子訳の新潮文庫版とともにロングセラーとなった。
村岡花子と同時代の訳ということもあって、どことなく言い回しも似ているところがある。
中村佐喜子の訳の方がアンの言葉づかいがざっくばらんで、幼い感じにもとれる。
「アボンリー」を「エヴォンリー」、「マシュウ・カスバート」を「マシュウ・カスバァト」とするなどの違いがある。
続編『アンの青春』『アンの愛情』刊行。423ページ。KADOKAWA、1957年。
「あのう、あんた、あたしが好きになれそう? ─ ─ 腹心の友だちになってくれる?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』中村佐喜子訳、角川文庫、1957年
角川文庫はこんな人におすすめ
- 村岡訳と同時代の訳で読みたい
- テンポよくサクサク読みたい
神山妙子(グーテンベルク21)
旺文社文庫『赤毛のアン』は、1973年出版された。
旺文社文庫版は絶版。
同じ内容のものを、グーテンベルク21の電子書籍版で読むことができる。
神山妙子訳は、アニメ『世界名作劇場 赤毛のアン』の底本となった訳としても有名。
制作当時、もっとも完訳に近く、原書に忠実な訳であったことから選ばれたんだ。
試し読みしてみたけど、くせがなく易しい言葉で表現されているから、読みやすい。
明快で切れの良い言葉遣いが特徴。
続編『アンの青春』刊行。258ページ、グーテンベルク21、2012年。
「あんたーねえ、あんた、あたしを少しでも好きになれると思うーあたしの心の友になってもいいと思うくらいに?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』神山妙子訳、グーテンベルク21、2012年
神山妙子訳はこんな人におすすめ
- 電子書籍だけで読める『赤毛のアン』を読みたい
- アニメの底本となった『赤毛のアン』を読みたい
山本史郎(原書房)
原書房からは『赤毛のアン・完全版』が1999年、後に全面改訂新訳の『赤毛のアン・注釈版』が2014年に出版された。
めずらしく男性の翻訳者である山本史郎は、東京大学の教授でもある。
翻訳は、セリフの口調に独特の癖があり、マリラがちょっと上品だったり、語尾に「~かな」がたくさん使われていたりする。
『赤毛のアン・注釈版』の元になっている本は、イギリスで出版された”The Annotated Anne of Green Gables 注釈つき『赤毛のアン』”。
イギリスの3人の文学者による解説・注釈を、200ページにわたって翻訳・解説しているところが特徴。
他のどの『赤毛のアン』よりも、ずば抜けて情報量が多い。
また、当時出版されていた原書の挿絵も豊富で、資料として注目すべきもの。
『赤毛のアン』を知識の面からも理解したい人は、原書房『赤毛のアン』はぜひ手に取るべき1冊。
678ページ。原書房、2014年。
「ねえ、あんたどうかしら・・・ええと、あたしのことすこしでも好きになれると思う・・・あたしの心の友になれると思う?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン 注釈版』山本史郎訳、原書房、2014年
原書房はこんな人におすすめ
- 『赤毛のアン』の文化的背景や引用、当時の挿絵などもじっくり楽しみたい
- 他とは違うセリフ、言葉づかいを読みたい
- ハードカバーで読みたい
茅野美ど里(偕成社文庫)
偕成社文庫『赤毛のアン』は、1987年に出版された。上・下巻二冊セット。
偕成社文庫は、読者層が小学校高学年以上の児童文庫だけれど、海外の古典・名作は完訳を基本としているところが特徴。
茅野美ど里の翻訳は児童向けに易しい表現になっているけど、大人が読むにも読みやすい。
日本語の表現が自然で美しい。装丁もきれいで、通常の文庫より一回り大きい児童文庫なので、大切にしたい1冊。
表紙絵・挿絵は、絵本『サンタクロースっているんでしょうか?』 で知られる東逸子の美しい絵。
『アンの愛情』までが出版されている。
上巻328ページ、下巻316ページ。偕成社、1987年
「あの、あの、あたしのこと、すこしは好きになれると思う? あたしの腹心の友になれるくらい?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン 上』茅野美ど里訳、偕成社文庫、1987年
偕成社文庫はこんな人におすすめ
- 文庫版より少し大きいサイズで読みたい
- 文庫版では難しい。もう少し易しい翻訳で読みたい。
岸田衿子(朝日出版社)
朝日出版社から2018年6月に出版された『赤毛のアン』は、1969年に学研から出版された『少年少女世界文学全集9』に収録された『赤毛のアン』の単行本化。
翻訳は、詩人であり童話作家でもあった岸田衿子。
易しく趣のある表現は少女の世界をそのままうつしだしている。
ひらがなが多いので、小学生からでも読みやすい。大人にはちょっと読みづらいかも。
安野光雅のカラーイラストは、素朴で美しい島の自然の生活を生き生きと描いている。
岸田衿子訳は完訳ではない。
第37章「死のおとずれ」で、マシュウの死の悲しみをアンとマリラが分かち合う場面では、マリラのセリフが大幅にカットされているよ。
512ページ、朝日出版社、2018年。
「あのうーあのう、あなた、わたしのことすきになれそう?よき友になってくれる?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』岸田衿子訳、朝日出版社、2018年
この本の感想記事
岸田衿子訳・安野光雅絵の『赤毛のアン』感想。究極の装丁と上質な訳
2018年6月に出版された最新の『赤毛のアン』は、安野光雅のイラストが優しくて、宝物にしたくなるようなハードカバー。 この記事でわかること 「少年少女世界文学全集」(学研)について 岸田衿子の翻訳・安 ...
続きを見る
朝日出版社はこんな人におすすめ
- 岸田衿子の優しい翻訳を味わいたい
- 安野光雅のイラストを楽しみたい
- 特別感のあるハードカバーがいい
西田佳子(西村書店)
西村書店『赤毛のアン』は、2006年出版された、完訳愛蔵版。
西田訳は、2000年11月にカナダのTundra Booksより出版された"Anne of Green Gables"を原書としている。
小学校高学年以上向けとあるが、字が小さくふりがなも少なく、「大舌戦」「覗く」など、難しい漢字も多く使われているので、「しっかりとした大人の読み物」という印象。
1908年に発行された初版原稿をそのまま用いたテキストに、著者モンゴメリの孫にあたるケイト・マクドナルド・バトラーによるエッセイと、カナダ在住のイラストレーターによるカラーのイラストが添えられている。
407ページ。西村書店、2006年。
「もしかしてーもしかして、あたしのことを好きになってくれる?あたしたち、〈無二の親友〉になれそう?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』西田佳子訳、西村書店、2006年
西村書店はこんな人におすすめ
- 著者モンゴメリの孫にあたるケイト・マクドナルド・バトラーによるエッセイを読みたい
- オリジナルのカラーイラストを楽しみたい
- 特別感のあるハードカバーで読みたい
林啓恵(ヴィレッジブックス)
ヴィレッジブックス『赤毛のアン』は、2011年、新訳“おとなの少女文学”シリーズ第1弾として出版された。
翻訳者の林啓恵は、いきいきとした会話文と流れるような情景描写で、海外のロマンス文庫翻訳でも多くのファンを獲得している。
原文通りだと、くどい言い回しになりがちなところを、流れがとぎれないようにうまくまとめていて、とても読みやすい。
この新訳で初めて「アン」を読み通せたという声もあるみたい。
引用やセリフの省略があるが、全訳に近い。
表紙の女の子も宮﨑あおい似でかわいい。
現在絶版、中古本のみ取り扱い。442ページ。ヴィレッジブックス、2011年。
「わたしのこと、少しは好きになれそう?心の友になれるくらい?」
出典:モンゴメリ『赤毛のアン』林啓恵訳、ヴィレッジブックス、2011年
ヴィレッジブックスはこんな人におすすめ
- 現代人でも読みやすい翻訳で読みたい
- ふだんは海外のロマンス文庫をよく読む
『赤毛のアン』特徴比較
『赤毛のアン』完訳比較まとめ!
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翻訳について
- ◎・・・完訳と明記されている、または確認済み。
- 〇・・・厳密に言うと、全文・全単語を訳しているわけではないけど、内容的に省略されている部分はなく、ほぼ完訳と言える。
- △・・・明らかに省略されている部分がある。
注釈について
- ◎・・・巻末に詳しい解説・注釈あり。
- 〇・・・巻末に簡単な解説あり。
- ー・・・あとがきのみで注釈なし。
シリーズ化について
- ◎・・・全10冊刊行
- ー・・・『赤毛のアン』のみ刊行
- 「愛情」「青春」「夢の家」などの文字・・・それぞれ『アンの愛情』『アンの青春』『アンの夢の家』まで刊行
※1 新潮文庫の「赤毛のアンシリーズ」は、村岡花子訳の10作に、村岡美枝訳の『アンの想い出の日々〈上〉』『アンの想い出の日々〈下〉』を加えた全11作。
※2 中村佐喜子訳は、角川文庫では『アンの愛情』まで刊行。
電子書籍では『アンの愛の手紙』(村岡訳では『アンの幸福』)『アンの村の人々』(村岡訳では『アンの友達』)『アンの夢の家』もグーテンベルク21より刊行。
また、『アンの愛情 (角川文庫)』と電子書籍の『アンの婚約』は同じ内容。
子ども向けにおすすめの『赤毛のアン』については、この記事で出版社別・特徴別にまとめているよ。
子ども向け『赤毛のアン』33作品比較。完訳も多数。特徴別まとめ!
『赤毛のアン』、ももちんは大人になってからハマったけれど、子ども向けのものもたくさんあるんだよね。 子どものときに読む『赤毛のアン』はどの出版社のものがいいかなあ?たくさんのラインナップを紹介するよ! ...
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『赤毛のアン』記事一覧
- 小説『赤毛のアン』完訳比較。10人の翻訳者(出版社)の特徴まとめ!
- 子ども向け『赤毛のアン』26作品比較。完訳も多数。特徴別まとめ!
- 【まとめ】動画で楽しむ『赤毛のアン』〜映画、アニメ、ドラマ紹介〜
- 小説『アンの青春』感想。教師になったアンを描く『赤毛のアン』続編
- 小説『アンの愛情』感想。アンとギルバートが恋人に!友人ルビーの死。
- 短編集『アンの友達』感想。『赤毛のアン』シリーズの隠れた名作!
- 小説『アンの幸福』感想。縁結び役のアンと魅力的な登場人物たち!
- 小説『アンの夢の家』感想。アンとギルバートの幸福な結婚を描く傑作
- 小説『炉辺荘のアン』感想。母親になったアンと6人の子どもが登場!
- 『アンをめぐる人々』感想。『赤毛のアン』シリーズ第二の短編集。
- 小説『虹の谷のアン』感想。ブライス家と牧師館の魅力的な子どもたち
- 小説『アンの娘リラ』感想。戦争に翻弄される一家と、末娘リラの成長
書籍の表紙画像について、各出版社/著者ご本人から許諾を得るか、版元ドットコム等許諾申請不要の確認のもと掲載しています。表紙画像掲載不可または可否不明の書籍については、Amazonアソシエイトの商品画像リンクを掲載しています。