『赤毛のアン』シリーズ 映画

【2018秋公開】三部作、いよいよ完結!映画『赤毛のアン卒業』感想。

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モンゴメリの名作小説『赤毛のアン』を映画実写化した3部作の完結編『赤毛のアン卒業』を観に行ってきた。

映画ならではのみどころ、小説との違いなどを紹介するよ。

  1. キャスト紹介
  2. あらすじ、登場人物
  3. 教師という目標を見つけるアン
  4. クイーン学院生活
  5. グリーン・ゲイブルスの家族の絆
  6. アンの決断と道の曲り角
この記事はこんな人におすすめ
  • 小説『赤毛のアン』の愛読していて、映画にも興味がある。
  • 3部作の完結編『赤毛のアン卒業』のあらすじと映画ならではの見どころを知りたい。

 

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1.背景

1985年の映画『赤毛のアン』から30年。

2015年、カナダのテレビ局YTVで新たに制作された映画『赤毛のアン』。

映画は全3部作の構成。2017年公開の第一部『赤毛のアン』、2018年秋公開された第二部『赤毛のアン初恋』を経て、いよいよ完結編『赤毛のアン卒業』が公開された。

エラ・バレンタインは、今作『赤毛のアン卒業』で2018年カナダ・アカデミー賞の青少年向け作品部門で演技賞を受賞。

3部作すべてを監督したジョン・ケント・ハリソンも監督賞を贈られた。

原作:ルーシー・モード・モンゴメリ

モンゴメリ肖像写真(1897年) [Public domain]

20世紀前半にカナダで活躍した女流作家。

ルーシー・モード・モンゴメリの略歴・作品についてはこちら。

監督:ジョン・ケント・ハリソン

カナダの映画監督。

ジョン・ケント・ハリソンの略歴・作品についてはこちら。

キャスト

エラ・バランタイン(アン・シャーリー)

エラ・バランタインの略歴・作品についてはこちら。

サラ・ボッツフォード(マリラ・カスバート)

サラ・ボッツフォードの略歴・作品についてはこちら。

マーティン・シーン(マシュウ・カスバート)

マーティン・シーンの略歴・作品についてはこちら。

2.あらすじ


引用元:映画『赤毛のアン卒業』公式サイト

舞台は1870年代のプリンスエドワード島のアヴォンリー。

14歳になったアンは成長し、マシュウやマリラの手伝いをしながら学業にも励む。

教師になるために、クイーン学院への受験に挑むアン。

ダイアナとの進路の違い、ギルバートとの微妙な関係などにぶつかりながら、アンは自分の道をまっすぐに進む。

映画に盛り込まれているエピソード

新潮文庫版『赤毛のアン』各章タイトル内容映画での登場
第29章 忘れられないひとこまアンとダイアナはジョセフィン伯母さんの住む町に滞在するなし
第30章 クイーン学院の受験アンはクイーン学院へ進学するために猛勉強する〇(設定変更)
第31章 二つの流れの合うところアンは成長し、クイーン学院受験の日が近づく
第32章 合格者発表アンはクイーン学院に合格する
第33章 ホテルの音楽会ホテルの音楽会で、アンは花形となるなし
第34章 クイーンの女学生アンはクイーン学院に進学し、エイブリー奨学金を目指す
第35章 クイーン学院の冬ステラ・プリシラと出会い、クイーン学院で切磋琢磨するなし
第36章 栄光と夢アンはエイヴリー奨学金を獲得し、レドモンド大学への進学を決める
第37章 死のおとずれマシュウの突然の死
第38章 道の曲り角アンはレドモンド大学に進学せず、アヴォンリーでの教師の道を選ぶ

第1~18章は第一部『赤毛のアン』に、第19~28章は続編『赤毛のアン 初恋』に盛り込まれた。

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3.主な登場人物

アン・シャーリー・・・・想像力豊かでおしゃべり好きな赤毛の少女。今作では14歳になり、落ち着きを見せている。

マリラ・クスバート・・・アンを引き取る老兄妹の妹。背が高く痩せており、現実主義者で働き者。

マシュウ・クスバート・・・アンを引き取る老兄妹の兄。引っ込み思案で、特に女性が苦手。心臓が悪い。

リンド夫人・・・マリラ・マシュウの近所に住む主婦で、詮索好き。マリラの古くからの友人。

ダイアナ・バーリー・・・アンの同級生で親友。黒い髪と目、バラ色の頬を持つふくよかな少女。

ギルバート・ブライス・・・アンの同級生でライバル。前作『赤毛のアン初恋』でアンと仲たがいし、無視する。

ルビー・ギリス・・・アンの友人。早熟で恋人の話ばかりする。アンとともにクイーン学院に進学する。

ジョシー・パイ・・・アンの友人。アンにいじわるを言う。アンとともにクイーン学院に進学する。

ジェーン・アンドリュース・・・アンの友人。アンとともにクイーン学院に進学する。

4.映画を観たきっかけ

ももちんは小説『赤毛のアン』が大好き。

2017年に公開された映画第1部『赤毛のアン』をDVDレンタルで観た。

正直な感想は、原作との設定の違いに違和感を感じたけれど、全3部作なら、最後まで見たい!と思った。

第2部、第3部は山梨でも劇場公開されるので観に行ってきました。

観に行ったのは、甲府のミニシアター系映画館のシアターセントラルBe館。

金曜がレディースデー1,100円なので、利用して観てきました。

三部作第一部『赤毛のアン』レビュー記事はこちら。

三部作第二部『赤毛のアン初恋』レビュー記事はこちら。

シアターセントラルBe館基本情報はこちら。

5.『赤毛のアン 卒業』感想

いよいよ『赤毛のアン』も後半へ差しかかる。

アンは成長し、『赤毛のアン』『赤毛のアン初恋』でやらかしていたような失敗もしなくなる。

今作では、アンの将来への輝く希望と、マリラ・マシュウとの絆の深まりをじっくりと感じることができた。

5-1.教師という目標を見つけるアン

14歳になったアンは服装も長いスカートに変わり、女性らしく成長する。

原作では、マリラの背をこすくらい、ほっそりとした長身のアン。

だけどアン役のエラ・バランタインは小柄でかわいらしい印象なので、長いスカートは少し早いかなぁと思った。

アンはステイシー先生からクイーン学院への進学を勧められ、教師になるという新たな目標ができる。

猛勉強し、目標に向かって突き進むアンは、輝いて見える。

ダイアナとはなれる

クイーン進学クラスには、ギルバート、ジョシー・パイ、ルビー・ギリス、ジェーン・アンドリュースなど、おなじみのクラスメイトたち。

だけど、進学クラスにはダイアナはいなかった。

ダイアナは、母親の「家庭の主婦になるのに学業はいらない」という方針で、進学クラスに行かないんだよね。

女性は進学しないというのは、当時は主流の考え。

みていて息苦しくなったけど、この時代にはしょうがないことなのかもしれない。

美しすぎるダイアナ

ここで目を見張ったのが、美しすぎるダイアナ役のジュリア・ラロンド。

細い!背が高い!美しい!

アンと並ぶと、スタイルの違いが歴然!

主役を食ってしまいそうな存在感に、目が釘付けでした。

5-2.クイーン学院生活

無事に受験に合格し、クイーン学院に進学するアンと、友人たち。

不安と期待を抱えて新しい世界にとびだし、ホームシックなども経験する。

年頃の少年少女のキラキラ

14、15歳のこのお年頃の少年少女は、なんてキラキラしていることか。

下宿先でホームシックになったり、勉強で切磋琢磨したり、1シーン1シーンがその成長のプロセスなんだなぁと、しみじみ感じた。

ダンスパーティーの場面は甘酸っぱかった。

ギルバートと踊るまいと頑張るアンに、強引に手を組むギルバートにきゅんときました。

自分の過去と照らし合わせると、ちょうど中2~中3くらいかな?

ももちんのときはニキビがあったり、おしゃれをかんちがいしていたり、完全に黒歴史なので、こんなキラキラとして思い出せないんだけど(笑)

下宿先でのクッキーがおいしそう

ももちんが好きなのは、アン、ジョシー、ルビー、ジェーンが下宿先の食堂でお菓子を食べながらおしゃべりをする場面。

ホームシックに悲しんでいるときでも、こうして同じお菓子を食べてお茶を飲む友だちがいるって、うらやましい。

友だち同士で下宿って、絶対楽しいよね。

原作では、そのお菓子がマリラが作ったお菓子で、ジェーンが「ほんとにアヴォンリーのかおりがするわ」と懐かしむ。

マリラの愛が感じられて、あたたかい気持ちになる。

ギルバートとの微妙な関係

前作『赤毛のアン初恋』最後に、アンがギルバートに「友達にはなれないわ」と言ったことで、ギルバートはアンを無視するようになるんだよね。

と言っても、無視というより、微妙な関係という感じ。

お互い意識はしてるんだけど、うまく話せないような、ぎくしゃく感がよく出ていてよかった。

ジョシーの好演

前作『赤毛のアン初恋』から好きになっちゃったのが、ジョシー・パイ。

ジョシーはいじわるキャラで、アンの赤毛や孤児であったことなどをいまだにつついてくる。

ませていて、髪形をいち早く結い上げたり、男子にカバンを持たせたりするんだけど、その自慢気な顔がこ憎たらしくてかわいい。

やっぱり、こういう人が一人いると、物語のスパイスになって良いなって思った。

同じ映像ものでいうと、Netflixのドラマ『アンという名の少女』のジョシー・パイも、めっちゃはまってる。

美人でませていて、意地が悪いけど、目が離せない。

ジョシー・パイ対決みてみたい。

Netflixのドラマ『アンという名の少女』についての記事はこちら。

5-3.グリーン・ゲイブルスの家族の絆

今作でメインのテーマとなっているのが、マリラ・マシュウとアンの絆の深まり。

だんだんと、アンへの愛情を隠すこともなくなり、溢れ出させていくマリラとマシュウ。

一方で、アンも二人をいたわり、支える存在へと成長していく姿が素晴らしかった。

マリラが泣かせる

特にぐっと来たのはマリラ。

アンへの愛情が一言一言にひしひしと伝わる。

「朝ごはんは抜いちゃだめ」とか、「水たまりに気をつけて」とか。

そこにはもはや厳しさはなく、アンを想う母性があふれ出ている。

アンが進学でグリーン・ゲイブルスを発つときの、マリラの表情に胸がつまりました。

マシュウと二人きりでも、話題と言えばアンのことばかり。

いつのまにか、アンという存在がマリラの心の大きな部分を占めていたんだね。

マシュウとアンが歌う

アンはクイーン学院を卒業し、大学へ進学できる奨学金を勝ち得て帰ってきた。

その夏の一コマ、アンがマシュウの畑仕事を手伝っているとき、いつの間にか二人で歌いだす場面。

アン、めっちゃ声きれい。

マシュウとアンの合唱が平和で、マリラもその声を聴いて微笑んでいるおだやかな時間。

この後くるとわかっているマシュウの死がよぎって泣けてきました。

マシュウの死、マリラとアンが抱き合う

全財産を預けている銀行が倒産したニュースを見て心臓発作を起こし、あっという間に逝ってしまったマシュウ。

原作では、お葬式がすんだ夜中になって、アンは初めて涙を流す。

映画では、お葬式でマリラは泣かず、アンはすでに泣いているという違いがある。

夜中に一人になったとき、アンは再び泣きじゃくり、マリラと抱き合う。

マリラが胸の内に秘めていたアンへの愛情を言葉にする場面は、やっぱり感動。

「わたしたちにはお互いがいるじゃないか」って、なんて心強いセリフだろう。

5-4.アンの決断と道の曲り角

マリラの目が悪くなった報告を聞き、大学進学を悩むアン。

どんな道を選んだとしても、アンのように前を向いて生きられたなら、失敗や後悔はないのだと思う。

ステイシー先生の言葉

映画オリジナルの場面が、マシュウの死後、進路に悩むアンにステイシー先生が言葉をかけるところ。

アンは「レドモンド大学に行く」と話したところ、ステイシー先生は「あなたには非凡な才能がある。ニューヨークにだって行ける」みたいなことを言うんだよね。

原作では、「レドモンド大学」が勉学としては最高の進路で、それより遠くの可能性は示されていなかった。

ステイシー先生の進歩的な性格がより色濃く現れていたように思う。

アンが下した決断

結果的には、アンは大学進学を選ばず、アヴォンリーにいながら教師をつとめる道を選択する。

ももちんから見れば、「大学進学をやめる」ということは、「夢をあきらめる」ことと同じように見える。

アンに、それでいいの?って言いたくなる。

だけど、アンからしてみれば、それは夢をあきらめることではなく、「夢のあり方が変わった」ということ。

家庭をかえりみずに自分の夢を追いかけるのはいいこと?

義務は自分を犠牲にすること?

アンの決断は、アンを縛るものではなく、新しい希望につながったんだよね。

この結末は、知らず知らずのうちにももちんが持っていた価値観に、ヒビを入れてくれた。

ギルバートとの和解

ギルバートはアヴォンリーの教職をアンにゆずり、自分はホワイトサンズの教職に就く。

この流れは原作も同じなんだけど、アンがそれをどうやって知るか?に大きな違いがあった。

原作では、リンド夫人からアンは全てを聞いて、それまで口をきかなかったギルバートにアンから話しかける。

映画では、ちょっと違う展開なので、「無言でアンの力になるギルバート像」ではない。

最後にアンとギルバートが小一時間話し込んでいたことをマリラにからかわれる場面。

アンは「5年分がたまっていた」と返すんだけど、映画では、この5年の間も、わりとしゃべってた印象があるので、この言葉に説得力がない。

三部作全体として、アンとギルバートの関係性が、原作と映画では大きく違って描かれていると感じた。

5-5.三部作全体の感想

三部作全体の感想として、やっぱり原作や過去の映像作品との違いが、魅力にも物足りなさにもつながると感じた。

原作と大きく違っていた部分

  • アンとギルバートの関係性(けっこう仲が良い)
  • アンの器量が良い、ダイアナがほっそりなど、子どもたちのキャストの印象
  • 13歳に焦点を当てて、アンの不安定な心を細かく描いている
  • ブリュエット夫人、マシュウがアンにドレスをプレゼントする、命令遊びのシーンが大幅変更(物足りない)
  • プリンスエドワード島の四季の美しさを映像で味わえる

一方、原作を引き継いでいた部分

  • マリラとマシュウとアンの絆の深まりが丁寧に描かれている
  • アンとダイアナの仲の良さが伝わってくる
  • 向学心に燃え、ギルバートと競い合うアン
  • ジョシーの意地悪な感じ、リンド夫人のおせっかいな感じ

ももちんの個人的な感想では、全体的にちょっと甘すぎる感じがあって、それが物足りなさにつながっている。

第一部での、アンの外見も含めた、ハラハラドキドキするような言動のやばさ加減とか、感情の極端さとか、突き抜けた感じがおさえられているというか。

アン役のエラ・バランタインの可愛さ・優等生らしさが出てしまっていたような気がする。

でもその可愛さ、優等生らしさが、第三部の成長したアンにはとても自然に合っていて、『赤毛のアン卒業』まで見たときには、心地よい満足感があった。

三部作の中で、『赤毛のアン卒業』が一番好きかも。

まとめ

映画『赤毛のアン卒業』レビューまとめ。

  1. キャスト紹介
  2. あらすじ、登場人物
  3. 教師という目標を見つけるアン
  4. クイーン学院生活
  5. グリーン・ゲイブルスの家族の絆
  6. アンの決断と道の曲り角

アンの成長とマリラとの絆に、心が温かくなるよ。

映画『赤毛のアン 卒業』公式サイト

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