
アンドレ・ダーハン『ディディ パリ75001ばんち オペラ座に すむ ネズミの バレリーナの おはなし』きたやまようこ訳、2006年、講談社
『ディディ パリ75001ばんちオペラ座にすむネズミのバレリーナのおはなし』は、アンドレ・ダーハンの絵がきれいでオペラ座の魅力も味わえる絵本。
今回は、絵本『ディディ パリ75001ばんちオペラ座にすむネズミのバレリーナのおはなし』の魅力を紹介するよ。
この記事で紹介する本
この記事でわかること
- 絵本『ディディ パリ75001ばんちオペラ座にすむネズミのバレリーナのおはなし』のみどころ
- 実際のオペラ座
背景
『ディディ パリ75001ばんちオペラ座にすむネズミのバレリーナのおはなし』は、アンドレ・ダーハン作、きたやまようこ訳により、2006年、講談社より出版された絵本。
アンドレ・ダーハン、きたやまようこ紹介はこちら。
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内容紹介
パリ・オペラ座のシャンデリアに住む、ネズミのディディ。
ディディの夢は、バレリーナになること。
夢を叶えるため、勇気を振り絞って、猫のバレエ団のオーディションを受けます。
特徴①勇気あるネズミ、猫たちの中へ。
前に紹介した絵本『ぼくのちいさなともだち』では、猫とお魚を仲良しに描いたアンドレ・ダーハン。
今作『ディディ パリ75001ばんち オペラ座に すむ ネズミの バレリーナの おはなし』では、もっと大胆に、ネズミと猫を絵本に登場させているんだ。
主人公はオペラ座に住むネズミ、ディディ。
ディディの夢は、バレリーナになること。
まいにち住処のシャンデリアで、舞台を眺めながら、バレエの練習をしていた。
だけど、一つ大きな問題があった。
オペラ座のバレエ団は、監督・ダンサーともに、猫たちの集団だったんだ。
ネズミも猫も、そろってチュチュを着ている姿が、何とも言えず可愛い!
ディディはあきらめない。
なんと猫ばかりのオペラ座の、入団のオーディションを受けるんだ。
読みながら、猫がディディを食べ物とみなさないかドキドキしてしまう。
だけど、ディディの踊りは素晴らしかった。
猫のアンドレ監督に絶賛されたディディは、入団を認められるんだ。
特徴②天井の友達やオペラ座の怪人

パリ・オペラ座にあるシャガールの天井画「夢の花束」[public domain]
「てんじょうの ともだち」は、オペラ座の天井に描かれたシャガールの絵。ダンサーと天使が描かれている。
シャンデリアに一人きりで住むディディにとって、大事に友だちだったんだ。
もう一人は、「オペラ座の かいじん」。
オペラ座に昔から住む存在(人なのか、幽霊なのか、怪人なのか、はっきりしないけれど)。
ディディにオペラ座の入団オーディションを受けるように勧めてくれる良い人なんだ。
物語全体を通して、パステル調の色合いのグラデーションがきれいにつかわれていて、幻想的な雰囲気が漂っている。
ネズミや猫たちがバレエを踊るだけでも素敵なのに、さらに、動物以外の存在も登場して、ディディを応援してくれる。
ディディ、がんばれ!って言いたくなる。
特徴③猫たちの中でスターになる
ディディの踊りの才能と、毎日の練習の努力が認められ、ついにディディは次の公演の主役に抜てきされるんだ。
ディディのことを、食べ物としてみるような猫は、オペラ座にはもういない。
監督の猫アンドレも、相手役の猫ボリスも、みんなディディを尊敬し始めるんだよね。
とうとう公演初日、舞台で堂々と、美しく優雅に踊るディディ。
猫たちだけのバレエ団に入団するだけでもすごいことなのに、ディディはスターになったんだ。
まとめ
『ディディ パリ75001ばんち オペラ座に すむ ネズミの バレリーナの おはなし』みどころまとめ。
- 勇気あるネズミ、猫たちの中へ。
- 天井の友達やオペラ座の怪人
- 猫たちの中でスターになる
色合いがきれいで、ページをめくっているだけであたたかくなる物語。
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