『Eddy Bear なんてすてきな日』は、アンドレ・ダーハン作の、心温まる絵本。子どものころ、おもちゃ屋さんでわくわくした気持ちを思い出すよ。
今回は『Eddy Bear なんてすてきな日』の魅力をお伝えするよ。
この記事で紹介する本
この本のポイント
- ぬいぐるみたちが動いたら楽しい!
- ぬいぐるみエディの冒険
- いつも見守っていてくれるお月さま
絵本『Eddy Bear なんてすてきな日』とは?
『Eddy Bear なんてすてきな日』(原題"Eddy Bear")は、アンドレ・ダーハン作、角田光代訳により、2009年、学研教育出版より出版された絵本。
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角田光代(かくた・みつよ)/訳
作家・小説家・翻訳家。
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。
1990年、『幸福な遊戯』(角川書店)で第9回海燕新人文学賞を受賞し、角田光代としてデビュー。
1996年『まどろむ夜のUFO』(講談社文庫)で野間文芸新人賞、03年『空中庭園』(文藝春秋)で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』(文藝春秋)で直木賞、06年『ロック母』(講談社)で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』(中央公論新社)で中央公論文芸賞を受賞。
代表作(翻訳)
内容紹介
しろくまのぬいぐるみ・エディはおもちゃ屋に仲間たちと愉快に暮らしていた。
ある日、耳がこわれ、捨てられてしまったエディ。
親切な仕立て屋さんに素敵な耳をつけてもらいます。
その後、ある小さな男の子との素敵な出会いが訪れます。
『Eddy Bear なんてすてきな日』感想
ぬいぐるみたちが動いたら楽しい!
子どものころ、おもちゃ屋さんに行くとドキドキした。
たくさんの人形やぬいぐるみ、おもちゃが一堂に会し並んでいる姿。
『Eddy Bear なんてすてきな日』を見ていると、そんな幼いころのわくわくがよみがえってくる。
主人公のくまのぬいぐるみ、エディは、町で一番のおもちゃ屋さん、ぴかぴか堂に、仲間たちと一緒に住んでいた。
夜になると、ぬいぐるみたちは枕投げをして遊ぶんだ。
まるで、小さいころによく歌った「おもちゃのチャチャチャ」みたいだよね。
「人の見ていないところでは、おもちゃも動くかもしれない」のは万国共通のファンタジー。
アンドレ・ダーハン特有のやさしい色合いが、その夢のような世界を素敵に描いている。
ぬいぐるみエディの冒険
ある日、エディはお店で子どもたちに引っ張られて、耳がちぎれかけてしまう。
仲間のぬいぐるみたちは買われて行ってしまい、一人ぼっちになるエディ。
しまいには、商品にならないから捨てられてしまうんだ。
だけど、親切な仕立て屋さんに出会って、前よりも素敵なチェックの耳をつけてもらえたんだ。
そして、小さな男の子と通じ合う。
おもちゃ屋さんはにぎやかで楽しいけれど、たった一人の特別なおもちゃになれるなら、それはとっても嬉しいこと。
最後には、はなればなれになってしまった仲間たちとも再会できて、たのしく遊んだんだ。
エディにとっての素敵な日は、特別な男の子と、ぬいぐるみの仲間たち、両方とのかけがえのない時間だったんだよね。
いつも見守っていてくれるお月さま
アンドレ・ダーハンの絵本ではたくさん登場するお月さま。
『Eddy Bear なんてすてきな日』でも、静かにエディの様子をそっと見守っていてくれるんだ。
お月さま自身が手を差しのべることはなくても、嬉しい時も、悲しい時も、いつでもそこにいてくれる。
なんのセリフもないけれど、エディにとって大きな存在。
表紙の絵がそれを物語っているよね。
まとめ
『Eddy Bear なんてすてきな日』みどころまとめ。
- ぬいぐるみたちが動いたら楽しい!
- ぬいぐるみエディの冒険
- いつも見守っていてくれるお月さま
子どもの頃のわくわくした気持ちがよみがえる一冊だよ。
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