『めっけもののサイ』は、『おおきな木』の作者、シェル・シルヴァスタインの絵本。
いま売りに出てるサイを、ユーモラスに紹介しているよ。
今回は、『めっけもののサイ』の魅力をお伝えするよ。
この記事で紹介する本
絵本『めっけもののサイ』とは?
『めっけもののサイ』(原題:"Who Wants a Cheap Rhinoceros?")はシェル・シルヴァスタイン作の絵本。1964年にアメリカ合衆国で出版された。
日本では、1988年、よしかわみちおの翻訳により、『おとくなサイはいかがです?』として、篠崎書林より出版された。
2011年、長田弘による新訳により、BL出版より出版された。
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長田弘(おさだ・ひろし)/訳
詩人、児童文学作家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。
1939年福島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
1965年に詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。以来詩人として活躍する。
読売新聞の「こどもの詩」の選者を、死去した川崎洋に代わって2004年12月から2015年5月まで務めた。
2015年没。
代表作(翻訳)
代表作(絵本)
内容紹介
いま、安く売りに出てるサイがいるんだけど、いかがですか?
サイはとっても役に立ってくれるんだ。
例えば、コートのハンガーにだってなるし、すごいせなかかきにもなる。
見られたくない通知表も食べてくれるよ。
『おおきな木』のシェル・シルヴァスタインがユーモラスに描く、サイのお話。
『めっけもののサイ』感想
なるほど、サイ。
『めっけもののサイ』では、今まで知らなかった「サイのいいところ」だけが、子どもの視点から語られていく。
ちなみに、登場するサイは、立派な角のあるサイ。
この角さえあれば、なんだってできるんだ。
コートのハンガーにもなれば、すごい背中かきにだってなる。
電気スタンドにもなるよ。
草食動物だから、都合の悪い通知表だって食べてくれる。
大きくて、なかなかのこわもてだから、お母さんに叱られるのも防いでくれる。
サイって、怖い動物だと思ってたけど、『めっけもののサイ』は、優しいから友だちになれる。
一緒に遊ぶのも得意。
怖ーい海賊ごっこもできるし、縄跳びの縄も上手に回せる。
冷たい冬の夜には、一緒にベッドにもぐりこもう。
海ではサメのまねが上手だから、みんなを驚かそう!
いたずらがすぎるようなら、きちんと叱っておげるのもポイント。
このサイと仲良くなったら、絶対にお得だよ!!
サイのここに注意!
でも、サイを買う前に、注意しておくことがいくつかあるんだ。
サイは、ドアを開けるのはあまり得意じゃない。
角で突き破ってしまうこともあるから気をつけて!
サイは、何をふんづけようとも気にしない。
ふまれないように気をつけるんだよ。
サイは、お風呂がきらい。だけど、お水は得意だから、いい潜水艦になってくれるよ。
子どもの心を思い出そう。
『めっけもののサイ』は、初めから終わりまで、サイをネタにしてボケ続けているような絵本。
そこには、大人にありがちな、つっこみで締めたり、「あるわけないじゃん」というような冷めた視点はいらない。
この物語に、どれだけのっていけるかが、この物語を、どれだけ楽しめるかにつながっていくんだ。
常識にまみれた大人たち!
結論も、理由も、いらない。
ただ一緒に、真剣に、ボケ続けよう!
理性的になった方が負けのゲーム。
まとめ
『めっけもののサイ』みどころまとめ。
- なるほど、サイ。
- サイのここに注意!
- 子どもの心を思い出そう。
大人が読むと子どもの心を思い出す絵本だよ。
シルヴァシュタインの絵本『おおきな木』感想はこちら。
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