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『めっけもののサイ』感想。『おおきな木』の作者のユーモラスな絵本

2018年6月14日

『めっけもののサイ』シェル・シルヴァスタイン(作)、長田弘(訳)、2011年、BL出版

『めっけもののサイ』は、『おおきな木』の作者、シェル・シルヴァスタインの絵本。

いま売りに出てるサイを、ユーモラスに紹介しているよ。

今回は、『めっけもののサイ』の魅力をお伝えするよ。

この記事で紹介する本

絵本『めっけもののサイ』とは?

『めっけもののサイ』(原題:"Who Wants a Cheap Rhinoceros?")はシェル・シルヴァスタイン作の絵本。1964年にアメリカ合衆国で出版された。

日本では、1988年、よしかわみちおの翻訳により、『おとくなサイはいかがです?』として、篠崎書林より出版された。

2011年、長田弘による新訳により、BL出版より出版された。

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長田弘(おさだ・ひろし)/訳

詩人、児童文学作家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。

1939年福島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。

1965年に詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。以来詩人として活躍する。

読売新聞の「こどもの詩」の選者を、死去した川崎洋に代わって2004年12月から2015年5月まで務めた。

2015年没。

代表作(翻訳)

代表作(絵本)

 

内容紹介

いま、安く売りに出てるサイがいるんだけど、いかがですか?

サイはとっても役に立ってくれるんだ。

例えば、コートのハンガーにだってなるし、すごいせなかかきにもなる。

見られたくない通知表も食べてくれるよ。

『おおきな木』のシェル・シルヴァスタインがユーモラスに描く、サイのお話。

 

『めっけもののサイ』感想

  1. なるほど、サイ。
  2. サイのここに注意!
  3. 子どもの心を思い出そう。

なるほど、サイ。

『めっけもののサイ』では、今まで知らなかった「サイのいいところ」だけが、子どもの視点から語られていく。

ちなみに、登場するサイは、立派な角のあるサイ。

この角さえあれば、なんだってできるんだ。

コートのハンガーにもなれば、すごい背中かきにだってなる。

電気スタンドにもなるよ。

草食動物だから、都合の悪い通知表だって食べてくれる。

大きくて、なかなかのこわもてだから、お母さんに叱られるのも防いでくれる。

サイって、怖い動物だと思ってたけど、『めっけもののサイ』は、優しいから友だちになれる。

一緒に遊ぶのも得意。

怖ーい海賊ごっこもできるし、縄跳びの縄も上手に回せる。

冷たい冬の夜には、一緒にベッドにもぐりこもう。

海ではサメのまねが上手だから、みんなを驚かそう!

いたずらがすぎるようなら、きちんと叱っておげるのもポイント。

このサイと仲良くなったら、絶対にお得だよ!!

 

サイのここに注意!

でも、サイを買う前に、注意しておくことがいくつかあるんだ。

サイは、ドアを開けるのはあまり得意じゃない。

角で突き破ってしまうこともあるから気をつけて!

サイは、何をふんづけようとも気にしない。

ふまれないように気をつけるんだよ。

サイは、お風呂がきらい。だけど、お水は得意だから、いい潜水艦になってくれるよ。

 

子どもの心を思い出そう。

『めっけもののサイ』は、初めから終わりまで、サイをネタにしてボケ続けているような絵本。

そこには、大人にありがちな、つっこみで締めたり、「あるわけないじゃん」というような冷めた視点はいらない。

この物語に、どれだけのっていけるかが、この物語を、どれだけ楽しめるかにつながっていくんだ。

常識にまみれた大人たち!

結論も、理由も、いらない。

ただ一緒に、真剣に、ボケ続けよう!

理性的になった方が負けのゲーム。

 

まとめ

『めっけもののサイ』みどころまとめ。

  1. なるほど、サイ。
  2. サイのここに注意!
  3. 子どもの心を思い出そう。

大人が読むと子どもの心を思い出す絵本だよ。

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シルヴァシュタインの絵本『おおきな木』感想はこちら。

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

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