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『帰ってきたメアリーポピンズ』感想。映画メリーポピンズ原作本続編

2019年1月18日

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店、2001年

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』は、児童文学の名作『メアリー・ポピンズ』シリーズの2作目。

前作『風にのってきたメアリー・ポピンズ』で風にのっていってしまったメアリー・ポピンズが、凧にのって帰ってきた!

今回は、児童文学『帰ってきたメアリー・ポピンズ』を紹介するよ。

この記事で紹介する本

こんな方におすすめ

  • 前作『風にのってきたメアリー・ポピンズ』を読んで面白かったので、2作目も読んでみたい。
  • 『帰ってきたメアリー・ポピンズ』のあらすじと見どころを知りたい。

『帰ってきたメアリーポピンズ』とは?

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』(原題”Mary Poppins Comes Back”)は、イギリスの女流作家P.L.トラヴァースが1935年に発表した児童文学。

日本では、1975年、林容吉の翻訳で岩波書店より刊行された。

P.L.トラヴァースによる「メアリー・ポピンズ」関連書籍は全8作品。『帰ってきたメアリー・ポピンズ』は第2作目にあたる。

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主な登場人物

メアリー・ポピンズ・・・凧のって再びバンクス家にやってきた不思議な乳母兼家庭教師。

バンクス一家

ジョージ・バンクス・・・バンクス家のお父さん。銀行で働き、短気で陽気。

バンクス夫人・・・バンクス家のお母さん。人から「時代遅れ」と言われることが嫌い。

ジェイン・・・バンクス家の長女。優しく弟・妹想い。メアリー・ポピンズのことを慕っている。

マイケル・・・ジェインの弟で、バンクス家の長男。知りたがりでよくメアリー・ポピンズに怒られている。

ジョンとバーバラ・・・バンクス家の双子の兄妹。今作から成長し、自然と会話することはできなくなっている。

ブリルばあや・・・バンクス家の料理番。

エレン・・・バンクス家の小間使い。花粉症でいつもくしゃみをしている。

ロバートソン・アイ・・・バンクス家の使用人。暇さえあれば寝ていて、あまり仕事をしない。

ご近所さん・友人

ラークおばさん・・・バンクス家のお隣さん。アンドリューとウィロビーいう2匹犬を飼っている。

ブーム提督・・・桜町通に住み、まるで船のような形の家に住む。

バート・・・マッチ売り兼絵描き。メアリー・ポピンズの親しい友達。

新登場

アナベル・・・今作で生まれる、バンクス家の5人目の子ども。

公園番・・・桜町通にある公園の管理をしている。『風にのってきたメアリー・ポピンズ』に登場した「鳥のおばさん」の息子。

お巡りさん・・・町の交通を取り締まっている。エレンのことが好き。

ミス・アンドリュー・・・ジョージ・バンクスの子ども時代の家庭教師。厳しく意地悪な性格。

ターヴィーさん・・・メアリー・ポピンズのいとこ。毎月第二月曜日になるとすべてがあべこべになる

ネリー・ルビナ・・・箱舟のような家に住む不思議な女性。「会話」を売る。

 

あらすじ

前作『風にのってきたメアリー・ポピンズ』で、西風にのって飛び去ったメアリー・ポピンズ。

なんと凧にのって、ふたたびバンクス家にやってくる。

けんかやいたずらが絶えなかった子どもたちも大喜び。

おなじみご近所さんや、新登場キャラクター公園番、バンクス家の新しい子どもアナベルも加わって、にぎやかに冒険の日々が始まる。

エピソード一覧

『風にのってきたメアリー・ポピンズ』エピソード内容
1.タコメアリー・ポピンズが凧にのってふたたびバンクス家にやってくる
2.ミス・アンドリューのヒバリジョージ・バンクスの元家庭教師で意地悪なミス・アンドリューが、バンクス家に滞在することになる
3.わるい水曜日反抗的な気分になったジェインは、子供部屋に飾ってあったお皿にヒビを入れてしまう
4.あべこべターヴィーさんメアリー・ポピンズと子どもたちは、ヒビの入ったお皿を直してもらいにターヴィーさんのところへいく
5.新入りバンクス家の5人目の子ども、アナベルが誕生する
6.ロバートソン・アイの話公園でメアリー・ポピンズと子どもたちが出逢ったのは、どこかロバートソン・アイに似た不思議な人。メアリー・ポピンズは彼の話を語り始める。
7.夜の外出日メアリー・ポピンズと子どもたちは、夜の星空にのぼって、星座のサーカスを楽しむ
8.風船、風船!公園で不思議なおばあさんから風船を買ったメアリー・ポピンズと子どもたちは、どんどん宙に浮いていく
9.ネリー・ルビナメアリー・ポピンズと子どもたちが冬の日に訪れたのは、「会話」を売る不思議なお店だった
10.メリー・ゴウ・ラウンドメリー・ポピンズは、メアリー・ゴウ・ラウンドに乗って空へ帰っていく

 

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』を読んだきっかけ

左上『風にのってきたメアリー・ポピンズ』2000年
右上『帰ってきたメアリー・ポピンズ』2001年
左下『とびらをあけるメアリー・ポピンズ』2002年
右下『公園のメアリー・ポピンズ』2003年
いずれもP.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店

ももちんが児童文学『メアリー・ポピンズ』シリーズを読んでみたいと思ったのは、もうすぐ公開される映画『メリー・ポピンズリターンズ』がきっかけ。

映画を見る前に、原作を読んでみたいと思ったんだよね。

1作目『風にのってきたメアリー・ポピンズ』を読んで、映画とはギャップがあるメアリー・ポピンズにとてもひかれた。

つづきも読みたいと思ったので、『帰ってきたメアリー・ポピンズ』を図書館で借りてきました。

『風にのってきたメアリー・ポピンズ』感想

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『帰ってきたメアリー・ポピンズ』感想

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店、2001年

今作『帰ってきたメアリー・ポピンズ』で、メアリー・ポピンズは突然現れ、突然去っていく。

メアリー・ポピンズがバンクス家にいる間に起こった、不思議な冒険たちが短編集のように描かれている。

始まり方と終わり方、その間に起こることもシリーズ通してどことなく似ている。

未知のおもしろさというより、メアリー・ポピンズのパターンが決まっている。

その中で、新登場のキャラクターや今までにない体験を味わえるのは、まるでディズニーランドやUSJにいるような安心感なんだよね。

 

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』ポイント

 

いつも通りにやってくるメアリー・ポピンズ

まるでいつもの出勤のように、当たり前のようなたたずまいで現れるメアリー・ポピンズ。

今作では、マイケルとジェインと公園番が凧あげをしているとき、なんと凧につかまってやってくる!

このシーンは、2019年2月に公開の映画『メリー・ポピンズリターンズ』の登場シーンにもなっているっぽい。予告編を見る限りでは。

子どもたちは喜びのあまりめっちゃはしゃぐんだけど、メアリー・ポピンズは相変わらずポーカーフェイス。

変わらないメアリー・ポピンズにほっとして、「ああ、戻ってきたんだなあ」と実感する。

 

バンクス家の人びとの反応

メアリー・ポピンズがいなくなってからのバンクス家は荒れ放題。

ジェインとマイケルはしょっちゅうけんかをし、家庭教師も次々に来てはやめていく。

使用人のロバートソン・アイはしょっちゅう失敗し、お父さんを怒らせ、お父さんはもう帰らないという。

奥さんはほとほと疲れて、泣きだす始末。

メアリー・ポピンズがいないと、こんなにも収集つかなくなってしまうバンクス家って、ちょっと心配になる・・・

そんなときに再び現れたメアリー・ポピンズだから、バンクス家の人びとには救世主のように見えたにちがいない。

子どもたちだけでなく、バンクス夫妻や使用人たちにとっても、メアリー・ポピンズはいてくれてありがたい存在なんだよね。

 

初日にさっそく起こる魔法

メアリー・ポピンズが子ども部屋に入ると、さっそく不思議なことが起こる。

メアリー・ポピンズが取り出したのは、不思議な体温計。

この体温計、測った人の性格が表示されるのが不思議。

ジェインは「不注意、無思慮、無精」

マイケルは「たいへんうるさくて、手におえない、いたずらっ子」

メアリー・ポピンズ自身は「きわめて優秀な、徳高き人物、いかなる点においても信頼しうる」と表示され満足気。

いろんな不思議なことに驚きながらも、目くばせしあっておとなしくする、ジェインとマイケル。

メアリー・ポピンズが帰ってきたうれしさと幸せが伝わってきてかわいい。

ちなみに、次作『とびらをあけるメアリー・ポピンズ』では、メジャーで身長を測って同じようなことがおきている。

 

バンクス家の5人目の子ども

今作で初めて登場するのが、バンクス家の5人目の子ども、アナベル。

生まれたばかりの赤ちゃんのアナベルは、ムクドリや風や日の光と会話できる。

前作では、双子のジョンとバーバラがお話できたけど、今作では大きくなっている。

今作『帰ってきたメアリー・ポピンズ』では、アナベルが生まれる前にどこから来たのかを話す場面がある。

「わたしは、土と空と火と水なの。」としずかにいいました。「わたしは闇のなかからきたの。なんでも、はじまりはそこなの。」

引用元:『帰ってきたメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店、2001年

アナベルのこのセリフを読んだとき、めっちゃしびれた・・・

「土・空・火・水」は、ギリシア哲学でこの世界の根源とされている四元素。

正直、ももちんはよくわからないけど・・・そんな難しいことをしれっと話す赤ちゃん。

世界の始まりが「闇」と知っているところもしびれます。

メアリー・ポピンズだけは、アナベルが話していることがわかるし、いずれは忘れてしまうことも知っている。

1週間後にムクドリが戻ってくると、アナベルはお話はできたけど、「どこからきたか」はすっかり忘れているんだ。

成長するにつれ、目の前にあることしかわからなくなっていく人間たち。

もしかすると、わたしたちは、本当に大事なことは全部忘れて生きているのかもしれないね。

 

ジェインの怖い体験

前作では、マイケルが怖い目にあった「わるい火曜日」というお話があった。

今作では、「わるい水曜日」と題して、ジェインが怖い体験をするんだ。

 

リアルに怖いお皿のなかの世界

前回同様、いつもとちがってご機嫌ななめのジェイン。

すべてが憎らしくなって反抗した結果、お茶に連れて行ってもらえず、一人部屋に残された。

そして、子ども部屋に飾ってあるお皿の絵に呼ばれて、絵の中に入るんだ。

絵の中ので出会った子どもたちは、どことなく違和感が感じられる。

めっちゃ明るいんだけど、周りの雰囲気が寒々しい。

ジェインは、絵の中の世界が、今住んでいる世界よりずっと過去で、もう戻れないかもしれないことを知るんだよね。

過去に入り込んで戻れなくなるということ、子どもたちが明るくジェインを捕まえようとしているところ、大人のももちんでもちょっと鳥肌が立つ。

とりみだしたジェインが今にもつかまろうかというときに、メアリー・ポピンズが現れ、助けるんだ。

本当はメアリー・ポピンズも必死だったと思うけど、子どもたちにはいつもそっけないところがまたほっこり。

 

マザー・グースの引用

 引用元:Monday's Child – Nursery Rhyme with Karaoke/APPUSERIES

「わるい水曜日」で、最初ジェインは「水曜日の子どもは、なげきがいっぱい」とマイケルにからかわれる。

この元になっているのは、『マザー・グース』の”Monday's Child(月曜日に生まれた子供は)”という童謡。

歌詞のなかで、「月曜日生まれの子供は器量よし 火曜日生まれの子供はたいそう気品があり 水曜日生まれの子供は悲哀でいっぱい」と歌われている。

参考:KITAMOCCHI TIMES

 

強烈キャラ、ミス・アンドリュー

物語の中で強烈な個性をはなっているのが、バンクス家のお父さんの子ども時代の家庭教師、ミス・アンドリュー。

ミス・アンドリューの徹底的な意地悪さ、横柄さが強烈で、むかついた。

バンクスのお父さんの言葉を借りると、「ほかのものはだれでも悪いやつで、虫けらみたいだと思わせるのが好き」なミス・アンドリュー。

突然電報で「1ヶ月の予定で滞在する」と知らせ、やってくる。

タクシーにたくさんの荷物を積んでやってきたミス・アンドリューは、タクシー料金からもめっぱなし。

子どもたちにも「子どもは見てもらえばいいんで、意見をいうことはない!」と一蹴。

メアリー・ポピンズへの言葉も辛らつ。

メアリー・ポピンズをよく知ってる読者からすると、よくそんなことが言えるよね、と逆に感心するくらい、横柄な態度なんだよね。

もちろん、こんなことを言われて、メアリー・ポピンズもだまっちゃいない。

ミス・アンドリューがつかまえて鳥かごに入れていた可哀そうなヒバリと話して、ヒバリを逃がすんだよね。

それだけにとどまらず、ミス・アンドリューを鳥かごに閉じ込めるんだ。

「しつけのいいわたし。いつも正しいわたし。まちがったことのないわたし。そのわたしが、こんなことになるなんて!」

引用元:『帰ってきたメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店、2001年

ミス・アンドリュー自身は、自分のことを「しつけのいい、正しい」というフィルターでしかみていなくて、「いじわる、決めつける」という風にはとらえていなかったんだよね。

イメージにこんなにギャップがあるなんて、自分のことをわかっていないって恐ろしいなー、と思った。

とうとう謝ったミス・アンドリューは、そそくさとバンクス家から去っていく。

『メアリー・ポピンズ』シリーズにはあまりいじわるなキャラクターは登場しないだけに、ミス・アンドリューの存在感は際立っていた。

ちなみに、ミス・アンドリューは次作以降もたびたびいじわるキャラとして登場するし、『メアリー・ポピンズとお隣さん』では準主役級として登場する。

 

周囲の人たちの不思議な物語

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』では、ここまで紹介した以外にも、すてきな魔法のエピソードがたくさん出てくる。

  • メアリー・ポピンズのいとこダーヴィーさんのところでは、逆立ちしたり、宙返りしたりする
  • メアリー・ポピンズは怠け者のロバートソン・アイによく似た人の話を聞かせる
  • 風船ばあさんから風船を買うと、ふわふわと浮いて、町の人たちと空中で出会う
  • 不思議なネリー・ルビナとメアリー・ポピンズは、せっせと春をもたらす準備をする
  • 夜空にのぼって星座のサーカスを楽しむ

ひとつひとつの物語が、誰も傷つかない、優しく楽しい体験。

眠るまえに読むと、いい夢みられそう。

 

春をもたらすメアリー・ポピンズ

前作ではコリーおばさんとともに、夜空の星に色を塗っていたメリー・ポピンズ。

今作では、ネリー・ルビナとともに、木に緑色を塗って葉をつけたり、花を咲かせたりする。

「春をもたらす」というメアリー・ポピンズの仕事は、どこか妖精じみている。

ディズニーの映画『ティンカーベル』では、フェアリーたちはとても近い仕事をしていたんだよね。

もしかしたら、メアリー・ポピンズも妖精なのかもしれない。

 

星座のサーカス 太陽の名言

前作ではプレアデスの星の少女マイアが登場したよね。

今作では、子どもたちが直接夜空にのぼっていって、星座のサーカスを楽しむんだ。

ふたごのカストルとポルックス、オリオン、竜やペガサスなど、星座や神話の中のキャラクターがたくさん登場して、勉強にもなる。

最後に登場し、メアリー・ポピンズとダンスをする太陽の言葉も深い。

なにがほんとうで、なにがほんとうでないのでしょう? あなたは教えてくれますか、わたしが教えられますか? おそらく、わたしたちには、これ以上のことは、けっしてわからないでしょうーそれは、なにか考えることが、それをほんとうのものにするということです。

引用元:『帰ってきたメアリー・ポピンズ』P.L.トラヴァース(作)メアリー・シェパード(絵)林容吉(訳)岩波書店、2001年

太陽のこの言葉は、「すべての事象は、あなたの心が造り出している」という禅の「一切唯心造」に通じるものを感じる。

ちょいちょい深い言葉が登場する『メアリー・ポピンズ』は、映画では決して感じることができない。

児童文学にちりばめられた、作家トラヴァースからあふれる「知恵」の部分なんだよね。

 

愛すべき隣人たち

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』では、初めて登場するキャラクターもいっぱい。

ももちんが好きなのは、主役のエピソードはないんだけど、物語を彩るわき役の人たち。

  • いつも桜町通にやってきて、看板のメッセージがいつも違う、アイスクリーム売り
  • アイスクリームを買ってはコーンを取っておく、陽気な煙突掃除
  • 口うるさく注意をしてくるけど、憎めない公園番
  • バンクス家の小間使いエレンと恋に落ちるお巡りさん

当時のロンドンならではの職業がたくさん出てきて、想像するのが楽しい。

 

一作目に登場したあのキャラは?

前作『風にのってきたメアリー・ポピンズ』に登場したキャラクターは、今作以降もひそかに登場している。

  • 前作でメアリー・ポピンズと絵の中でお茶をした、絵描き兼マッチ売りのバート。今作では、最後にメアリー・ポピンズにお別れを言いに現れる。
  • 前作でアンドリューとウィロビーを飼うことになったラークおばさんは、お隣さんとしてたびたび登場。次作以降も登場。
  • 船のような形の家に住むブーム提督は、今作でもたびたび公園で遭遇。船乗り言葉がおもしろい。次作以降も登場。
  • 前作で登場した鳥のおばさんは今作では登場しないが、息子の公園番がたびたび登場。鳥のおばさんは次作以降に再登場。
  • 前作でジンジャー・パンを売っていたコリーおばさんは、次作以降に再登場。
  • 前作で天上でお茶をしたウィッグさんは、次作以降に再登場。

 

物語の終わり

前作で、傘をさしたまま空に昇っていなくなったメアリー・ポピンズ。

今作では、メリーゴーランドに乗って空にのぼっていくという、ちょっと豪華な去り方をしている。

ブーム提督やバート、ターヴィーさんやラークおばさんなども勢ぞろい。

メアリー・ポピンズが残したロケットには、バンクス家の5人の子どもたちに囲まれてうれしそうなメアリー・ポピンズが写っているんだ。

前作では、あっさりと去っていくメアリー・ポピンズがシュールで好きだったけど、今作では、ちょっと感動的にまとまっている。

 

感想おさらい

 

まとめ

『帰ってきたメアリー・ポピンズ』あらすじと感想まとめ。

 

今作初登場の赤ちゃん「アナベル」や、今作以降定番キャラクターの「公園番」も登場し、ますますにぎやかになる物語。

前作が好きなら間違いなくハマるので、読んでみてね。

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

-書評(小説・児童文学), 『メアリー・ポピンズ』シリーズ
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