30代子なし主婦ももちんの乳がん闘病記。
第5回目は、告知後じわじわ湧いてきた実感、告知翌日の様子を書いていくよ。
ももちんの乳がん闘病記って?
サイト主ももちんが2013年31歳で体験した、若年性乳がん回想録です。
告知時ステージⅡリンパ節転移あり。
術前化学療法〜乳房温存手術・リンパ節郭清〜放射線〜分子標的薬。
2019年4月ホルモン療法を終え、無治療になりました。
初めて意識した「死」
告知から数時間たって、だんだん心境が変化していた。
真っ暗闇が目の前におそってくるような感覚。
それは、なんの救いもない、ただの真っ暗闇だった。
そこには、なんにもなかった。
私が、なくなる。
この、考えていることも、感じていることも、ぜんぶ、なくなる。
私が、消える。
ほかの誰でもない、私が。
このとき、初めて、「私自身がなくなる。」そのことの恐怖を感じた。
一番愛する誰かじゃなく、私自身。
そこには、悲しみはないのだ。
悲しみを感じる私はもういないのだから。
孤独も寂しさも、ないのだ。
それらを感じる私はもういないのだから。
誰も、これをわかることはできない。
一番近い人でさえ、一ミリもわかることはできない。
そこにはただ、ひたすら、闇が広がっているようだった。
告知の翌日、神頼み。
悪夢をみて、目が覚めたとき、「夢で良かった~」とほっとすることって、あるよね。
ももちんは告知の翌朝、初めて、逆の体験をした。
・・・あれ、夢じゃ、ない。
起きた瞬間、昨日のがんの告知が夢じゃないことに、心底絶望した。
その日お休みだったももちんは、ふらふらと、車に乗り込んだ。
向かった先は、富士吉田市の、新屋山神社。
この神社、元々知っていたわけではなく。
目覚めて、神頼みしたくなって、検索したときにでてきた「お伺い石」というのに惹かれたから。
とにかく、何かの救いを求めていた。
とにかく、心の整理もしたかった。
その神社で有名な、「お伺い石」というのは、神様に質問をして、三回持ち上げて重さが変われば、速やかに事が運ぶと言われている石とのこと。
神社についてみると、脇の方に、夫婦木の御神木もあり、そちらもお参りした。
そして、お目当てのお伺い石。けっこう並んで、その石の前にきた。
ふだんは小銭しか賽銭箱に入れたことのないももちんは、初めて千円札(二枚)おき、心を決めて質問した。
そのときお願いしたこと、今でも覚えている。
「がんが完治して、子どもを授かりますように。」
なんと、たった二千円で、がんのことをお願いするのかよ、おこがましい、と思いきや。
夫婦木でお参りをしたので、つい、子宝のことまでお願いしている自分がいた。
このとき、どん底ながらも、自分のちゃっかりさをおかしく感じた。
この状況で、これだけちゃっかりな自分。
まだ希望もってたんだなぁ~って思えたら、不思議と心が楽になった。
そして、石の重さは…気持ち、軽くなったような?
こりゃ、完全に気のせいの世界だなぁと思いながら、それでも、少しだけ、前を向いている自分を見つけることができた。
お参りの後、山奥の「奥宮」まで車を走らせ、こちらでもお参りした。
まとめ
ももちんの乳がん闘病記⑤告知後じわじわ湧いてきた実感、告知翌日の様子まとめ。
- 初めて意識した「死」
- 告知の翌日に神だのみに行った
次回は、乳がんのタイプと治療説明のことを書いていくよ。
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