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【第5話】30代主婦乳がん闘病記。初めて意識した「死」と神だのみ

2018年8月9日

30代子なし主婦ももちんの乳がん闘病記。

第5回目は、告知後じわじわ湧いてきた実感、告知翌日の様子を書いていくよ。

ももちんの乳がん闘病記って?

サイト主ももちんが2013年31歳で体験した、若年性乳がん回想録です。

告知時ステージⅡリンパ節転移あり。

術前化学療法〜乳房温存手術・リンパ節郭清〜放射線〜分子標的薬。

2019年4月ホルモン療法を終え、無治療になりました。

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初めて意識した「死」

告知から数時間たって、だんだん心境が変化していた。

ももちん
(私が、がん。)
ももちん
(私、死ぬのかな。)

真っ暗闇が目の前におそってくるような感覚。

それは、なんの救いもない、ただの真っ暗闇だった。

そこには、なんにもなかった。

私が、なくなる。

この、考えていることも、感じていることも、ぜんぶ、なくなる。

私が、消える。

ほかの誰でもない、私が。

このとき、初めて、「私自身がなくなる。」そのことの恐怖を感じた。

一番愛する誰かじゃなく、私自身。

そこには、悲しみはないのだ。

悲しみを感じる私はもういないのだから。

孤独も寂しさも、ないのだ。

それらを感じる私はもういないのだから。

誰も、これをわかることはできない。

一番近い人でさえ、一ミリもわかることはできない。

そこにはただ、ひたすら、闇が広がっているようだった。

 

告知の翌日、神頼み。

悪夢をみて、目が覚めたとき、「夢で良かった~」とほっとすることって、あるよね。

ももちんは告知の翌朝、初めて、逆の体験をした。

・・・あれ、夢じゃ、ない。

起きた瞬間、昨日のがんの告知が夢じゃないことに、心底絶望した。

その日お休みだったももちんは、ふらふらと、車に乗り込んだ。

向かった先は、富士吉田市の、新屋山神社。

この神社、元々知っていたわけではなく。

目覚めて、神頼みしたくなって、検索したときにでてきた「お伺い石」というのに惹かれたから。

とにかく、何かの救いを求めていた。

とにかく、心の整理もしたかった。

その神社で有名な、「お伺い石」というのは、神様に質問をして、三回持ち上げて重さが変われば、速やかに事が運ぶと言われている石とのこと。

神社についてみると、脇の方に、夫婦木の御神木もあり、そちらもお参りした。

そして、お目当てのお伺い石。けっこう並んで、その石の前にきた。

ふだんは小銭しか賽銭箱に入れたことのないももちんは、初めて千円札(二枚)おき、心を決めて質問した。

そのときお願いしたこと、今でも覚えている。

「がんが完治して、子どもを授かりますように。」

なんと、たった二千円で、がんのことをお願いするのかよ、おこがましい、と思いきや。

夫婦木でお参りをしたので、つい、子宝のことまでお願いしている自分がいた。

このとき、どん底ながらも、自分のちゃっかりさをおかしく感じた。

この状況で、これだけちゃっかりな自分。

まだ希望もってたんだなぁ~って思えたら、不思議と心が楽になった。

そして、石の重さは…気持ち、軽くなったような?

こりゃ、完全に気のせいの世界だなぁと思いながら、それでも、少しだけ、前を向いている自分を見つけることができた。

お参りの後、山奥の「奥宮」まで車を走らせ、こちらでもお参りした。

 

まとめ

ももちんの乳がん闘病記⑤告知後じわじわ湧いてきた実感、告知翌日の様子まとめ。

  • 初めて意識した「死」
  • 告知の翌日に神だのみに行った

 

次回は、乳がんのタイプと治療説明のことを書いていくよ。

次回
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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

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