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絵本『猫のプシュケ』感想。読み始めて1分で涙。猫好き必読の良書。

2018年5月8日

『猫のプシュケ』Goosehouse/竹澤 汀 (著)、もずねこ (イラスト)、TOブックス、2013年

猫が登場する泣ける絵本といえば、やっぱり『100万回生きたねこ』ですって?

もちろん、名作絵本。ももちんも何度となく読んでは感動の涙を流しました。

そんなあなたに、もう1冊、おすすめしたいのが『猫のプシュケ』

何度泣かされたことか、、胸があたたかくなる絵本です。

猫好きなら絶対読んでほしいし、猫が嫌いな方にも読んでほしい。

この記事で紹介する本

この記事でわかること

  • 『猫のプシュケ』のみどころ
  • Goose houseについて

『猫のプシュケ』とは?

『猫のプシュケ』は2013年TOブックスより出版された絵本。

シンガーソングライターグループ「Goose house」のオリジナル楽曲『猫のプシュケ』を絵本化したもの。

音楽にうといももちんは、先に絵本を読んでから、元になる曲があることを知りました。

Goose house(グースハウス)

Sonyのプロモーション企画である『Play You.House』を前身として、2011年4月から活動を始めた、シンガーソングライターのグループ。

元々は個々で活動していたシンガーソングライター、異なるミュージシャン同士が「ハウス」と呼ばれるシェアルームに集まって音楽活動を行っている。

YouTube・USTREAM・Twitter・Facebookなどのソーシャルメディアに活動拠点を置き、ファンを広げていることで注目されている。

公式サイト:http://goosehouse.jp/

竹澤汀(たけざわ・みぎわ)/文

1991年神奈川県横浜市出身。

2010年、Goose houseの前身となるPlayYou.Houseに参加。

2011年4月~2017年3月、Goose houseメンバーとして活動(担当楽器はギター、ピアノ、ドラム、カホンなど)。

『猫のプシュケ』が絵本化された際に執筆や朗読をする等、芸術面での活躍も見せた。

2017年3月、ソロ活動に専念するためGoose houseを脱退。

現在はシンガーソングライターとしての活動を中心に、楽曲提供(特に作詞)、絵本作家としての活動なども視野に入れ、多方面のクリエイティブに関心を寄せている。

公式サイト:migiwa.yokohama/

代表作(歌)

ももちん

絵本『うたえなくなったとりと うたをたべたねこ』では、竹澤汀がこの本のために作詞作曲した楽曲が入っているよ。

もずねこ(MOZUNEKO)/イラスト

北海道在住のイラストレーター。

人物や猫、建物、風景等を心象的に表現することを得意とする。

カット、装画、絵本挿絵、フライヤー、CDジャケットなどのイラストレーターとして活躍している。

公式サイト:http://mozneko.boo.jp/

代表作(絵)

 

内容紹介

『猫のプシュケ』Goosehouse/竹澤 汀 (著)、もずねこ (イラスト)、TOブックス、2013年

ひとりぼっちだった女の子が出会った、猫のプシュケ。ふたりは唯一無二の友達になる。

プシュケは女の子に恋をしていた。

時は流れて女の子は大人になり、プシュケの言葉は、やがて女の子には届かなくなる。

ある晩お月さまがプシュケにいった言葉とは・・・。

 

絵本『猫のプシュケ』感想

絵本『猫のプシュケ』ポイントは次のとおり。

『猫のプシュケ』ポイント

 

女の子にとってのプシュケの存在

人と話すことが苦手で、学校でもひとりぼっちだった女の子。

ある日、いつものように貝がらを探しに砂浜へ出かけると、小さな黒い子猫に出逢う。

女の子は、愛のかみさまが永遠の恋におちるお話を思いだし、子猫に「プシュケ」と名付ける。

二人は毎日一緒に遊んですごす。女の子は元気を取り戻していくんだ。

ももちんも猫を飼っているから共感する。

猫って、そこにいてくれるだけで元気になれる存在なんだよね。

いたずらもたくさんするし、おなかがすくと平気で起こしてくる。

そんなひとつひとつの行動が、飼い主にとっては迷惑ではなく、和ませてくれるんだ。

そして、全身全霊で甘えてくる姿がかわいくて、いつも元気をもらう。

女の子が人間の友だちがいなくて一人ぼっちだった時、プシュケは女の子にたくさんの愛をささげて、元気を与えていたんだよね。

 

人間と猫の時間の違いに泣く

物語は視点が変わって、女の子目線ではなく、プシュケの目線になる。

やがて女の子は大きくなり、友だちと出かけるようになる。

プシュケが一人になる時間がどんどん増えていくんだ。

プシュケは、女の子に恋をしていた。

「愛しているよ。ぼくの愛のかみさま」と話しかけても、女の子には通じない。

このあたりから、女の子とプシュケの時間の流れが、どんどん違ってきてしまう。

プシュケの心は前と全く変わっていないのに、身体はどんどん年を取っていく。

プシュケの世界は前と変わらず女の子と二人だけの世界なのに、女の子の世界はどんどん広がっていく。

それはしかたのないこと。

しかたのないことなんだけど、プシュケが一途に女の子を想いつづけるところが、ぐっとくる。

 

最後まで一途なプシュケ

プシュケの心は変わらず女の子だけに向けられているけど、プシュケのひとりぼっちの時間はどんどんふえていく。

プシュケが毎晩月を見上げて泣いていると、お月さまはプシュケに話しかけるんだ。

「きみと女の子はちがうんだ。いのちの長さも恋する気持ちも」

命の長さ、恋する気持ち。その違いはプシュケにはわからなかった。

だって、プシュケの心は変わっていないから。

プシュケは純粋に、ずっと女の子を愛しつづけるだけなんだ。

でも、プシュケの最後の日はやってきた。プシュケには、今日が最後の日だなんて、わからなかったと思う。

女の子はその晩、プシュケにキスをしてくれた。

「ありがとう。ぼくの愛のかみさま。いつの日かこの気持ちがとどきますように」

その眠りは、もう目覚めることのない永遠の眠りだった。

女の子はその晩、不思議な夢を見る。

夢の中で、プシュケは女の子に想いを伝えることができた。

女の子とプシュケは恋で結ばれることはなかったけれど、深い絆で結ばれていたんだよね。

女の子だって、プシュケのことを大切に思っていたはずなんだ。

でも、その想いに気づいて目覚めたとき、プシュケはもう虹の橋を渡っていた。

とっても切ない物語。

動物と人間の関係、いずれやってくる別れのときを、読む人にやさしく教えてくれる。

悲しいけれど、埋めることのできない命の長さの差が胸にひびいてくる。

ももちんは、『猫のプシュケ』を読んでぼろぼろ泣いて、にゃんずと過ごせる今を大切に過ごそうと思ったよ。

 

もずねこの絵がすばらしい!

『猫のプシュケ』は、全体的に文はひかえめで、その分ファンタジックな絵で魅せてくれるんだ。

特に、プシュケがお月さまと話すシーンや、女の子の夢のシーン。

幻想の世界を、やさしいタッチや色づかいであらわしていて、すぐ泣けちゃう。

百聞は一見にしかず、とはこのこと。

こどもに読み聞かせするには、少し悲しい物語だけど、絵にひきつけられるからおすすめ。

 

歌で聴いてみる。Goose house

もともとは歌として作られた『猫のプシュケ』。Goose houseというグループがとても有名らしいので、絵本から知ったももちんはレアケースなのかしら?

歌はまた違った味わいがあって、泣けるというより、恋の切なさをより強く感じる。ちなみに動画で向かって左が、絵本の分を担当した竹澤汀さん。

出典:YouTube 猫のプシュケ/Goosehouse(original)

 

まとめ

絵本『猫のプシュケ』みどころまとめ。

  1. 女の子にとってのプシュケの存在
  2. 人間と猫の時間の違い
  3. 最後まで一途なプシュケ
  4. もずねこの絵がすばらしい

猫好きな人には一度は読んでもらいたい、素敵な絵本だよ。

 

 

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

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