猫が登場する泣ける絵本といえば、やっぱり『100万回生きたねこ』ですって?
もちろん、名作絵本。ももちんも何度となく読んでは感動の涙を流しました。
そんなあなたに、もう1冊、おすすめしたいのが『猫のプシュケ』!
何度泣かされたことか、、胸があたたかくなる絵本です。
猫好きなら絶対読んでほしいし、猫が嫌いな方にも読んでほしい。
この記事で紹介する本
この記事でわかること
- 『猫のプシュケ』のみどころ
- Goose houseについて
『猫のプシュケ』とは?
『猫のプシュケ』は2013年TOブックスより出版された絵本。
シンガーソングライターグループ「Goose house」のオリジナル楽曲『猫のプシュケ』を絵本化したもの。
音楽にうといももちんは、先に絵本を読んでから、元になる曲があることを知りました。
Goose house(グースハウス)
Sonyのプロモーション企画である『Play You.House』を前身として、2011年4月から活動を始めた、シンガーソングライターのグループ。
元々は個々で活動していたシンガーソングライター、異なるミュージシャン同士が「ハウス」と呼ばれるシェアルームに集まって音楽活動を行っている。
YouTube・USTREAM・Twitter・Facebookなどのソーシャルメディアに活動拠点を置き、ファンを広げていることで注目されている。
公式サイト:http://goosehouse.jp/
竹澤汀(たけざわ・みぎわ)/文
1991年神奈川県横浜市出身。
2010年、Goose houseの前身となるPlayYou.Houseに参加。
2011年4月~2017年3月、Goose houseメンバーとして活動(担当楽器はギター、ピアノ、ドラム、カホンなど)。
『猫のプシュケ』が絵本化された際に執筆や朗読をする等、芸術面での活躍も見せた。
2017年3月、ソロ活動に専念するためGoose houseを脱退。
現在はシンガーソングライターとしての活動を中心に、楽曲提供(特に作詞)、絵本作家としての活動なども視野に入れ、多方面のクリエイティブに関心を寄せている。
公式サイト:migiwa.yokohama/
代表作(歌)
絵本『うたえなくなったとりと うたをたべたねこ』では、竹澤汀がこの本のために作詞作曲した楽曲が入っているよ。
もずねこ(MOZUNEKO)/イラスト
北海道在住のイラストレーター。
人物や猫、建物、風景等を心象的に表現することを得意とする。
カット、装画、絵本挿絵、フライヤー、CDジャケットなどのイラストレーターとして活躍している。
公式サイト:http://mozneko.boo.jp/
代表作(絵)
内容紹介
ひとりぼっちだった女の子が出会った、猫のプシュケ。ふたりは唯一無二の友達になる。
プシュケは女の子に恋をしていた。
時は流れて女の子は大人になり、プシュケの言葉は、やがて女の子には届かなくなる。
ある晩お月さまがプシュケにいった言葉とは・・・。
絵本『猫のプシュケ』感想
絵本『猫のプシュケ』ポイントは次のとおり。
『猫のプシュケ』ポイント
女の子にとってのプシュケの存在
人と話すことが苦手で、学校でもひとりぼっちだった女の子。
ある日、いつものように貝がらを探しに砂浜へ出かけると、小さな黒い子猫に出逢う。
女の子は、愛のかみさまが永遠の恋におちるお話を思いだし、子猫に「プシュケ」と名付ける。
二人は毎日一緒に遊んですごす。女の子は元気を取り戻していくんだ。
ももちんも猫を飼っているから共感する。
猫って、そこにいてくれるだけで元気になれる存在なんだよね。
いたずらもたくさんするし、おなかがすくと平気で起こしてくる。
そんなひとつひとつの行動が、飼い主にとっては迷惑ではなく、和ませてくれるんだ。
そして、全身全霊で甘えてくる姿がかわいくて、いつも元気をもらう。
女の子が人間の友だちがいなくて一人ぼっちだった時、プシュケは女の子にたくさんの愛をささげて、元気を与えていたんだよね。
人間と猫の時間の違いに泣く
物語は視点が変わって、女の子目線ではなく、プシュケの目線になる。
やがて女の子は大きくなり、友だちと出かけるようになる。
プシュケが一人になる時間がどんどん増えていくんだ。
プシュケは、女の子に恋をしていた。
「愛しているよ。ぼくの愛のかみさま」と話しかけても、女の子には通じない。
このあたりから、女の子とプシュケの時間の流れが、どんどん違ってきてしまう。
プシュケの心は前と全く変わっていないのに、身体はどんどん年を取っていく。
プシュケの世界は前と変わらず女の子と二人だけの世界なのに、女の子の世界はどんどん広がっていく。
それはしかたのないこと。
しかたのないことなんだけど、プシュケが一途に女の子を想いつづけるところが、ぐっとくる。
最後まで一途なプシュケ
プシュケの心は変わらず女の子だけに向けられているけど、プシュケのひとりぼっちの時間はどんどんふえていく。
プシュケが毎晩月を見上げて泣いていると、お月さまはプシュケに話しかけるんだ。
「きみと女の子はちがうんだ。いのちの長さも恋する気持ちも」
命の長さ、恋する気持ち。その違いはプシュケにはわからなかった。
だって、プシュケの心は変わっていないから。
プシュケは純粋に、ずっと女の子を愛しつづけるだけなんだ。
でも、プシュケの最後の日はやってきた。プシュケには、今日が最後の日だなんて、わからなかったと思う。
女の子はその晩、プシュケにキスをしてくれた。
「ありがとう。ぼくの愛のかみさま。いつの日かこの気持ちがとどきますように」
その眠りは、もう目覚めることのない永遠の眠りだった。
女の子はその晩、不思議な夢を見る。
夢の中で、プシュケは女の子に想いを伝えることができた。
女の子とプシュケは恋で結ばれることはなかったけれど、深い絆で結ばれていたんだよね。
女の子だって、プシュケのことを大切に思っていたはずなんだ。
でも、その想いに気づいて目覚めたとき、プシュケはもう虹の橋を渡っていた。
とっても切ない物語。
動物と人間の関係、いずれやってくる別れのときを、読む人にやさしく教えてくれる。
悲しいけれど、埋めることのできない命の長さの差が胸にひびいてくる。
ももちんは、『猫のプシュケ』を読んでぼろぼろ泣いて、にゃんずと過ごせる今を大切に過ごそうと思ったよ。
もずねこの絵がすばらしい!
『猫のプシュケ』は、全体的に文はひかえめで、その分ファンタジックな絵で魅せてくれるんだ。
特に、プシュケがお月さまと話すシーンや、女の子の夢のシーン。
幻想の世界を、やさしいタッチや色づかいであらわしていて、すぐ泣けちゃう。
百聞は一見にしかず、とはこのこと。
こどもに読み聞かせするには、少し悲しい物語だけど、絵にひきつけられるからおすすめ。
歌で聴いてみる。Goose house
もともとは歌として作られた『猫のプシュケ』。Goose houseというグループがとても有名らしいので、絵本から知ったももちんはレアケースなのかしら?
歌はまた違った味わいがあって、泣けるというより、恋の切なさをより強く感じる。ちなみに動画で向かって左が、絵本の分を担当した竹澤汀さん。
出典:YouTube 猫のプシュケ/Goosehouse(original)
まとめ
絵本『猫のプシュケ』みどころまとめ。
- 女の子にとってのプシュケの存在
- 人間と猫の時間の違い
- 最後まで一途なプシュケ
- もずねこの絵がすばらしい
猫好きな人には一度は読んでもらいたい、素敵な絵本だよ。
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