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【AYA世代】アラサー子なし主婦が乳がんになって直面した悩み

2018年3月29日

「AYA(あや)世代」っていう言葉、聞いたことあるかな?

「AYA世代」っていうのは、英語の「思春期と若年成人(Adolescentand Young Adult)の頭文字からつくられた言葉。

10代後半から30代の人たちをさすよ。

今、AYA世代のがん患者は2万人以上いると推計されているよ。

世の中では、この世代のがんの人はあまり認知されていないし、隠している人も多い。

社会でバリバリ活躍して当然の世代だからこそ、特有の悩みというものもあるんだよね。

今回は、AYA世代のなかでも、アラサー子なし主婦のがんの場合。

ももちんは、31歳のとき、乳がんと診断された。

どんな壁にぶつかって、今どうおもっているか、書いていくよ。

  1. 世間的なイメージ
  2. 仕事、母親になる、老後の夢を手放した
  3. 「絆」と「孤独」という相反する二つを感じた

 

世間的なイメージ

「若い人のがん」と聞いて、あなたは何をイメージする?

進行が早い?

原因が気になる?

かわいそう?

ももちんは、突然自分ががんであることを知らされたとき、やっぱり「死」が頭をよぎった。

自分の10年後が想像できないのは辛かったなぁ。

なんでそう思ったかっていうと、それまで自分が知ってたがんの情報が、死につながるものだけだったんだよね。

若い人のがんを題材にした映画は、だいたい死んじゃうし。

自分ががんになってから、初めて知った。

意外とふつうに生きて生活している人がたくさんいること。

がん患者自身がそうなんだから、それ以外の人たちは、さっきみたいなイメージもってて当然だと思う。

でも、そのイメージから何気なく発せられる一言に、傷つくんだよね。

「まだ若いのに・・・」

本人を前にしては言わなくても、病院の化学療法の待合室ではちらちら見られる。

やっぱり、かわいそうって思われてるのが、一番辛いんだよね。

「かわいそう」=「もうすぐ死ぬと思われてる」って思うから。

どんなに気持ちを前向きに持っていきたくても、周りの反応で、「やっぱりそう思われてるんだ。」って落ち込むことはよくあった。

ももちん自身は、いまでは、若くしてがんになったから不幸とはまったく思わない。

がんになっても普通に生活している人が大部分と知って、「がん=死」というイメージに自分を当てはめることをやめたから。

 

夢が消えたと思った

ももちんは、乳がんと診断されたとき、未来に設定していた夢が、いったん白紙になったんだ。

その夢って、何だと思う?

それはね。

やりがいのある仕事をすること。

母親になること。

老後の安定した生活。

周りの同世代の友だちが、当たり前に望んでいたり、叶えていること。

その夢たちが、消えちゃった。

でもね、不思議だったのは、それらが白紙になったとき、「あきらめ」と一緒に、とても楽になったんだ。

 

やりがいのある仕事

思えば、ももちんは、子どものころからずーっと忙しかった。

学校行って、習い事やったり、部活やったり、、休みの日は遊んだり、バイトしたり、、

常に何かをしていることが当たり前だった。

だから、何もしていない時間は、無価値感や焦燥感におそわれていたんだ。

本当は、なによりもぼーっとすることがしたかったのに、そんなことには気づかなかった。

自己分析でも、例えば就活するときとかは、社会的に役に立つ前提で考えていた。

だから、「何をやりたいか」「何が好きなのか」を探す前に、「自分ができそうなことの中で」という前置きをつけていたんだよね。

そして、仕事にやりがいを求めるあまり、ブラックな環境に身を置いて、それを充実感と勘違いしていたよ。

程度の差はあれ、独身時代も、結婚してからも、似たような考えから、似たような環境をつくりだしていた。

いつまでたっても、のほほんとした生活はできなかったなぁ。

妊娠さえしたら休めるのになぁ・・・なんて思ったり。

乳がんになったことはとてもショックでつらい出来事だった。

でも、この「何にもせず、ぼーっとしたい」という望みを初めてかなえることができたのは、このときだったんだよね。

無期限のお休み。

その中で、自分がいかに仕事というものに存在価値を見出していたのか、を知るようになったよ。

 

母親になること

結婚して数年、なかなか子どもを授からずに、悩んでいた時期でもあったよ。

いよいよ本気の不妊治療に足を踏み入れてみようか、と話していた矢先に、ももちんの乳がんが発覚。

ホルモン治療がある最低5年は、妊娠をあきらめなくてはいけない。

この、妊娠のために行動することすらできない空白の5年間をつきつけられたとき、無力感と同時に、楽にもなったんだよね。

もう、今ないものを追い求めなくていいんだ。

それを許されたことの安堵。

世の中の常識では、子どもがいる家庭が幸せ、だよね?

では、本当の自分の気持ちはどうかな?

初めて自分に聞いたかも。

この安堵が、すべてを物語っていた。

「子どもがほしい」という望みは、本当の望みではなかった。

本当の望みは、「子どもを授かることによってできる、自分の居場所・価値・役割」だった。

そのことに気づいたとき、子どもがいないことに対する不足感も、焦燥感も消えていったんだ。

 

老後の安定

乳がんが発覚する前のももちんは、仕事も遊びも充実ライフを送っていると錯覚していたよ。

仕事は大変だけど楽しいし、お休みは登山に行ったり旅行に行ったりしていたし。

けれど、本当のところ、たくさんの我慢をしていたんだよね。

本当は、もっと休んでのんびりしたかった。

でも、老後のために、貯金は必要。

今もっと遊びたいのを我慢して、貯金しよう。今休みたいのを我慢して、働こう。

老後にはヨーロッパ行くぞ。

老後は毎日お休みだから、のんびり過ごすぞ。

このような考えから、目の前にある今をないがしろに過ごしていた。

そして、発覚したのが若年性乳がん。

この年代で乳がんになって、老後まで生きられる可能性ってどれくらいなんだろう?

やりたいことを老後まで先延ばしにすることは、ももちんにとって、全く意味がないことになっちゃった。

だったら、今やりたいことを今やってあげよう。そんな風に思い始めたんだ。

 

「絆」と「孤独」相反する二つ

乳がんになって闘病する中で、さまざまな優しさに触れることができた。

家族や友人、そして病気になってから知り合った同世代同病のブロ友さん。

関わっていく中で、「絆」だけでなく、「孤独」も強く感じたんだよね。

 

同世代同病でも悩みはそれぞれ

 

35歳以下で乳がんになると、若年性乳がんといわれるよ。

ブログを通じて、同じ若年性乳がんの人と仲良くなり、直接会って遊ぶこともあった。

抗がん剤で脱毛してるとか、手術して胸に傷があるとか、気にしないで一緒にお風呂に入れるって、すごくありがたかったなぁ。

一方で、同じ乳がんだとしても、生活環境が違うと、抱える悩みも違うんだなって感じた。

恋愛、結婚、仕事、妊娠、出産、子育て、、、

共感できることもあれば、できないこともある。

それと同じように、乳がんのタイプやステージによっても、抱えるものが全く違ってくる。

乳がんのタイプによって、早く妊活できる、できないも違う。

抗がん剤やる、やらないも違い、髪が抜ける、抜けないも違う。

がんのある場所や大きさによって、全摘出か、温存手術かも違い、気楽に温泉に行けるか、行けないかも違う。

ステージによって、いとも簡単に、5年生存率が変わってしまう。

5年後に生きていられるだろうか、という心配がつきまとう。

共通点も違いも、強く感じたのが印象的。

一緒に笑っていても、皆それぞれ、命と向き合っていたんだよね。

 

家族の存在

がんの闘病中、家族という存在もありがたかった。

苦しいときも、見た目がどんなに変わってしまっても、家族はそばにいて、見守ってくた。

一人じゃないんだということを、とても強く感じた。

でもやっぱり、同時に闘病の孤独さも感じた。

どんなに近くにいてくれる人がいても、その人は、自分じゃない。

1ミリも、自分の苦しみを共有することはできない。

自分の苦しみは、どこまでいっても、自分のものだ。

そのかわり、その人は、ももちんが感じ得ない何かを、抱えているかもしれない。

人は、どこまでいっても一人で、交わることがない。

絆と孤独。相反する二つを、強く感じたんだ。

 

まとめ

アラサー子なし主婦ががんになって感じた悩み。

  1. 世間的なイメージ
  2. 仕事、母親になる、老後の夢を手放した
  3. 「絆」と「孤独」という相反する二つを感じた

一口にAYA世代と言っても、悩みは人それぞれ。

そして、悩みもありながら、楽になったこともある。

これも、実際に体験してみて感じたこと。

あくまでももちん個人の体験だけど、誰かの参考になるといいな。

実際にがんになったとき、してもらってうれしかったサポートについては、こちらの記事をどうぞ。

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

-メンタル, 乳がん
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