友だちや家族、親しい人が「がん」であることを知らされたら、あなたはどんな言葉をかける?
今回は、もし身近な人ががんになったら、かけてはいけない言葉、かけてほしい言葉を紹介するよ。
ももちんが実際に言われて感じたことだから、他の人には当てはまらないかもしれない。
こんな方におすすめ
- 友人から、がんであることをカミングアウトされた。どういう言葉をかけたらいいかわからない。
- がん患者が、かけてもらって安心する言葉、傷つく言葉を知りたい
目次
禁句って?
ももちんは、父親ががんになったとき、いろんな言葉や行動を、「よかれと思って」していたんだよね。
そんなとき、今度は自分が乳がんとわかった。
がん患者の立場から周りの人と関わっていくうちに、いろいろなことを感じたよ。
一番は、かつての父親への言動が、本人にとっては、辛いものだったかもしれないってこと。
親切や愛から言葉でも、重かったり、辛くなる言葉ってあるんだよね。
①まだ若いのに・・・
これは、自分より年上の人たち、母親世代の人たちによく言われたよ。
この言葉をきいて、ももちんはいろんなことを考えた。
この言葉につづくのはきっと、「かわいそう」という言葉。
これは、同情の言葉なんだよね。共感とは違う。
同情は、そう思った人から相手への、一方通行。押しつけなんだよね。
この場合は、がん患者という、自分とは違う場所にいる人に対して、評価・ジャッジしてるに過ぎない。
「自分とは違う」「自分じゃなくてよかった」って、面と向かって言ってるようなものなんだよ。
それを「私にできることがあれば」というオブラートで包みながらね。
がん患者は気づく。
共感は、がん患者のありのままの状況に、よりそうこと。気持ちのうえで、抱きしめてもらうことなんだよ。
共感からは決して「まだ若いのに」という言葉は出てこないはず。
もし、身近な誰かががんになって、心の中に、この言葉が浮かんだなら。
その言葉を発する前に、自分の心をよく見てほしい。
どういう気持ちから、その言葉が出てくるのか。
似たような言葉で、「まだ若いんだから大丈夫!」っていう言葉も、よく言われたよ。
正直、何の根拠もないこの言葉、言われる身としては複雑な気持ち。
変にはげまされても、がん患者としては受け取れないこともよくある。
②私の知り合い(家族)で同じ病気の人がいたけど、今元気だよ!
これも、いろんな人に言われたなー。
でも、ぶっちゃけ、だからなんだって話なんだよね。
これ聞いたからって、励まされることもないし、だから大丈夫ってことにもならないし。
自分と、その人の知り合いは違うからね。
③〇〇はがんに良い(良くない)よ。
これも、いろんな人に言われた。
ももちん自身も、がんになった父に勧めてたー。
自分ががんになってみて、初めて、おかど違いなことしてたって気づいたよ。
がん患者には、「がんが良くなる情報」を、求めてる人もいれば、求めてない人もいる。
アドバイスするのが絶対ダメとは言えないけど、どちらにしても、がん患者自身が、まず真っ先に、いろいろ調べてることは確かなんだ。
だって、自分の命がかかってるんだから、そりゃ調べますよ。
抗がん剤の是非だって、いろいろあると思うけど、葛藤なく、そういう治療を受けてる人って、今の時代、少ない。
良くなってほしいっていう気持ちはとてもありがたいけれど、治療法や民間療法についてアドバイスするのは、よく考えてからにしようね。
④元気になるの待ってるよ!
これは、職場の人に言われた。
この言葉のどこが悪いの?って思うよね。
これ聞いて感じるのは、「あ、この人職場に復帰するのが最良の選択って思い込んでるな」ってこと。
その人が思う「最良の選択」を、当然なこととして、無意識に押しつけてるんだよね。
ちなみに、ニート嫁ももちんは、一年半休職したあと、結局辞めちゃった。
ちまたで言われる「がんになっても働く」っていう言葉にも、全く共感しない。
がんになったら休みたいわー(笑)
もちろん、ももちんの個人的な意見です。
あと、「元気になるの待ってるよ」って言われたら、「あ、つらいとき(治療中)は距離おくつもりなんだなー」って感じる。
ここまで書いて、ももちんは相当なひねくれ者ということがわかった!(笑)
⑤油断は禁物!
これは、治療が一段落してしばらく経っても、よく言われていた。
久しぶりに会う友人に、経過報告で、「もう今は大丈夫だよー」って言ったら、「でも、5年は油断禁物だよねー」とか。
もう、そんなの知ってるから、言わなくていいんだよ!
こんなときは、一緒に「よかったよねー」って、しみじみしてくれたら、ありがたいな。
⑥左の乳がんは〇〇の傾向がある
「がんばりすぎの人ががんになりやすい」
「甘いもの好きでしょ?砂糖はがんになりやすいんだよ」とかね。
がんの原因を決めつけてくる人、いたなー。
ももちんの場合は、31歳というレアキャラだったので、こういうこと言われると、「私だけが特別に行いが悪かったの?」って思っちゃった。
けど、違うんだよね。
こういう言葉は、すでにがんになってしまった人にとって、過去の自分を責める言葉でしかない。
そこから行動を変えたとしても、恐れからの選択にしかならない。
でも意外と、心の勉強してる人に多いんだよね、こういうこと言う人。
⑦乗り越えられる人にしか訪れない
ももちんは、今ではがんという経験に感謝している。
けど、がんになってしばらくは、がんを恨んでたし、周りを羨んでたし、いろんなネガティブな気持ちがあふれてた。
そんなときに、「試練は乗り越えられる人に来るんだ」とか言われても・・・。
「はぁ?(゜Д゜)なにさま?じゃおまえがなってみろよ」としか思わなかった。
ももちん、あれてた(笑)
⑧意外と元気そうで安心した
これ、よく言っちゃいそうでしょ?
「意外と」がひっかかるんだよね。
この人の想像では、「がん=弱ってる人」なんだろうね。
似たような言葉で、「思ったより元気そうだから拍子抜けした」とも言われたな。
でも、そのときは、めそめそした姿を見せたくなくて、元気に見せてただけなんだよね。
元気そうに見えるけど、本当は隠してるというのは、がん患者には、あるあるです。
嬉しい言葉って?
ここまで禁句をあげてきて、ささいな一言がひっかかるということと、ももちんのひねくれた性格がわかったかな?(笑)
もちろんももちんだって、言葉をかけてくれた人の真心は伝わってくる。
実際に上記の言葉かけてくる人は、家族や親しい友人も多い。
ももちんのこと、愛してくれてるってよくわかってるから、悪気はないこともわかってる。
だから、あんまり気にせず話しかけてね。
ここからは、じゃあ、どんな言葉をかけたら、がん患者を励ませるのか?
ももちんが実際に言われて、嬉しかった言葉をあげていくね。
①大丈夫だから。
シンプルな一言。この一言を、母や夫、友人から言ってもらったときは、安心した。
この人は、私が大丈夫っていうことを信じてくれているんだな。って感じた。
とても心強かったよ。
②ゆっくり休んで。
この言葉、同僚からかけてもらったときは、うれしかったな。
あ、休んでいいんだ。って、ほっとした。
先のこととか、全部おいといて、治療だけに専念できた。
③無言
友人に、メールやSNSでカミングアウトしたときに、返事が来た人もいたし、来なかった人もいた。
返事がこないことについては、ももちんは何も思わなかった。
むしろ、「ももちんががん」ということが、かなりのショックを与えることはわかっていたから、「驚かせてごめんね」とは思っていたけど。
しばらくの沈黙のあと、お守りや手紙、お見舞いの品が、いろんなところから届いた。
言葉はなくても、応援してくれてる気持ちが伝わってきて、じんときちゃった。
まとめ
友人ががんになったときの禁句まとめ。
- 「まだ若いのに・・・」
- 「私の知り合いで同じ病気の人がいるけど、今元気だよ!」
- 「〇〇はがんに良い(良くない)よ!」
- 「元気になるの待ってるよ!」
- 「油断は禁物!」
- 「左の乳がんは〇〇の人が多いんだよ」
- 「試練は乗り越えられる人にしか訪れないんだよ!」
- 「意外と元気そうで安心した!」
嬉しかった言葉まとめ。
- 「大丈夫だから。」
- 「ゆっくり休んで。」
- 無言で行動で示す
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