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『ピーターラビット2バーナバスの誘惑』感想。ポター原作の映画続編

2021年6月29日

『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』パンフレット

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』は、2018年に公開された映画『ピーターラビット』の続編。

原作は誰もが知っているビアトリクス・ポターの絵本「ピーターラビット」シリーズ

絵本と映画では雰囲気もストーリーもまったく違うので、映画の特徴と見どころを紹介するよ。

この記事で紹介する映画

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』公式サイト

この記事でわかること

  • 映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』感想と映画ならではの見どころ
  • 原作絵本とのリンクや違い

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』とは?

ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』(原題”Peter Rabbit 2: The Runaway)は、2018年制作の映画。アメリカ・オーストラリア・イギリス合作。

原作はイギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターが1902〜1930年で23冊発表した絵本「ピーターラビット」シリーズ。

2018年に公開された映画『ピーターラビット』(原題”Peter Rabbit”)の続編。

 

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』公式サイト

 

1作目の感想

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ポター紹介

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ももちん

このあとは監督・キャスト紹介。

感想(ネタバレあり)から読みたいならこちら(後ろへとびます)→→映画の感想

監督/ウィル・グラック

アメリカ合衆国の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。

『小悪魔はなぜモテる?!』や『ステイ・フレンズ』、『ANNIE/アニー』などを監督している

参考:Wikipedia

代表作(監督)

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キャスト

ももちん
まずは人間から!

ドーナル・グリーソン(トーマス・マグレガー)

1983年、アイルランド・ダブリン生まれ。映画、TVドラマや舞台など、マルチに活躍。

『ハリー・ポッター』シリーズ最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝』(10,11)でビル・ウィーズリー役を演じたのち、多くの話題作に出演。

2015年には『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で悪役ハックス将軍を演じ、続く『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(17)にも出演している。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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ローズ・バーン(ビア)

1979年、オーストラリア・シドニー生まれ。1999年本格的な映画デビューを果たし、翌年に出演した『The Goddess of 1967』でヴェネツィア国際映画祭の主演女優賞を獲得。

2014年には、本作を手掛けたウィル・グラック監督による『ANNIE/アニー』にも出演している。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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デヴィッド・オイェロウォ(ナイジェル)

1976年、イングランドオックスフォードに生まれる。

1999年から俳優を始め、2013年映画『大統領の執事の涙』では主人公セシルの長男ルイス役を演じる。

2014年、映画『グローリー/明日への行進』ではキング牧師役で主演し、ゴールデングローブ賞男優賞にノミネートされた。

2018-2019年ドラマ『レ・ミゼラブル』ではジャベール警部を演じた。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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ももちん
つづいて動物たちの声のキャスト!

ジェームズ・コーデン(ピーターラビット)

1978年、イギリス生まれ。1996年に俳優としてのキャリアをスタートさせ、映画やTVドラマ、舞台、ミュージカルなどマルチに活躍。

2012年に舞台『One Man, Two Guvnors』でトニー賞演劇主演男優賞を受賞。

声優としては『絵文字の国のジーン』(17)でメインキャラクターを演じた。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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レニー・ジェームズ(バーナバス)

1965年ロンドン生まれ。

1988年ロンドンのギルドホール演劇学校卒業。

1998年米映画『レ・ミゼラブル』でアンジョルラス役を演じる。

2010〜2018年の米ドラマ『ウォーキング・デッド』、2018年〜スピンオフドラマ『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』では、メインキャストのモーガン・ジョーンズ役を演じる。

参考:Wikipedia 

代表作(出演)

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マーゴット・ロビー(フロプシー)

1990年、オーストラリア生まれ。

2017年映画『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』でアカデミー主演女優賞ノミネート。

2018年映画『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』でシアーシャ・ローナンとW主演をつとめ、英国アカデミー賞助演女優賞にノミネート。

マグレガー役のドーナル・グリーソンとは、2017年映画『グッバイ・クリストファー・ロビン』で夫婦役で共演している。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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エリザベス・デビッキ(モプシー)

オーストラリアの女優。1990年、パリ生まれ。

幼い頃からバレエダンサーとして教育を受ける。

参考:Wikipedia

代表作(出演)

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エイミー・ホーン(カトンテール)

オーストラリアの女優、歌手、声優。1985年生まれ。

主にラジオ、テレビ、舞台などで活動している。

2016〜17年、7ヶ月にわたり上演された舞台”Fawlty Towers Live”でメインキャストのPollyを演じたことで知られている。

参考:Wikipedia

 

コリン・ムーディ(ベンジャミン)

オーストラリアの俳優。

テレビドラマで活躍している。

2010年映画『ナルニア国物語/第3章: アスラン王と魔法の島』などに出演。

参考:IMDb

代表作(出演)

 

作品紹介

引用元:映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』予告2 6月25日 全国ロードショー/ソニー・ピクチャーズ映画

一言あらすじ

ビアとトーマス・マグレガーが結婚したが、マグレガーに父親ヅラされるのが気に入らないピーター

ある日ビアとマグレガーが絵本の出版の打ち合わせにグロースターの街に行くとき、ピーターとベンジャミン、妹たちもついていく。

そこでピーターは、父親の親友だったという泥棒の「バーナバス」といううさぎに出会い、打ち解ける。

バーナバスたちには一人前として受け入れらる気がしたピーターは、市場のドライフルーツを盗む計画にひかれる。

地元の湖水地方に住む仲間たちを連れ、一緒に計画に加わるが・・・

 

主な登場人物

ピーターラビット(声:ジェームズ・コーデン):今作の主人公。もみの木の下に妹たちと住んでいる。いたずら好き。

トーマス・マグレガー(ドーナル・グリーソン):ジョー・マグレガーの甥。ロンドンのおもちゃ屋に勤めているが、大叔父のマグレガーの屋敷を相続する。

ビア(ローズ・バーン):ピーターの近所に住む画家の女性。やさしく美人で、ピーターが母親のように慕っている。

ナイジェル(デヴィッド・オイェロウォ):ビアに絵本のシリーズ化を持ちかける出版社の社長。

バーナバス(レニー・ジェームズ):ピーターがグロースターの街で出会う泥棒のうさぎ。

ベンジャミン(声:コリン・ムーディ):ピーターのいとこで親友のうさぎ。

フロプシー(声:マーゴット・ロビー)モプシー(声:エリザベス・デビッキ)カトンテール(声:デエイミー・ホーン):ピーターの三つ子の妹。

 

映画の感想

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』を観た感想は次の通り。

 

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』ポイント

 

ももちん
一つずつ書いていくよ。

前作のような「やりすぎ」感はない

前作『ピーターラビット』を見たとき、いたずらの度合いに「やりすぎ感」を感じた。

ももちん
アレルギーのブラックベリーで責めたり、容赦ない感電で屋根から突き落としたり、ちょっと引くレベルだった。

だけど今作では、ウサギと人間のバトルを安心して見られた。

もちろんドタバタ・いたずら・ハプニングはたくさん起こるけど、純粋にエンターテイメントとして楽しめる感じ。

前作からの予想通り、ストーリーは原作絵本からは逸脱しているので、原作とは別物として映画を楽しむのがおすすめ。

その中でも、いたる所に原作へのオマージュが組み込まれているので、原作を読んでいたら映画をさらに楽しめる仕上がりになっている。

 

動物たちのいたずらっぷりは健在

今作でも、動物たちの陽気な歌とダンス、連携プレーを存分に楽しむことができる。

ももちん
動物たちだけの場面が可愛く元気でいとおしい!

 

バーナバス軍団

ピータラビットがグロスターの街で出会うバーナバス軍団。

バーナバスは映画オリジナルのキャラクターだけど、サムエル・猫のトム・ミトンは原作絵本にも登場するキャラクター。

原作ではあんな感じなのに、映画ではこう描かれているのか・・・って比べることができるので、ニヤニヤして見てた。

また、うさぎや猫が「ワル」というところがツボで、表情をみていると、親玉のバーナバスですら「ふつうにかわいい。。」って思って見てしまう。

でもバーナバス軍団はあくまで「ワル」だから、改心するようなことはしない。

動物はそもそも本能のままに動くから改心することはない。

そのあたりを人間都合で変えずに描ききったところは、ちょっとだけポターの「動物のそのままを見る」という姿勢に通じるものを感じる。

 

ペットショップから買われた場面

ピーターラビットとバーナバスがペットショップで買われて、見知らぬ家で騒動を起こす場面では、動物から見た人間のおかしさが強調されている。

子どもがうさぎを可愛がるのも、ピーターたちにとっては好き勝手にいじられるのを我慢しているだけ。

親はピーターたちをたいして気に入っていないので、ゲージに入れてほったらかし。

冷蔵庫の中身からも人間の生態をシニカルに描いているのがおもしろい。

ピーターたちが家から逃げ出すときは、現実ではありえない連携プレーに人間が「ありえないし!」と言ってるところも笑えた。

 

ファーマーズマーケットを襲う場面

湖水地方の仲間たちとバーナバス軍団が連携してファーマーズマーケットを襲う場面では、あらゆる動物たちの連携プレーを楽しめる。

人間の行動パターンをよく観察して念入りに立てた計画に、人間たちが見事ハマっていく爽快さ

高いオーガニック石鹸を皮肉ったり、ところどころで人間の意味不明な挙動を描いているところもおもしろい。

 

ピーターラビットとマグレガー

前作での大きな見どころはピーターラビットとマグレガーのバトルだった。

今作ではピーターとマグレガーはお互い敵対心はないけれど、完全に打ち解けたわけじゃない。

思春期を迎えた息子と父親の関係のような、微妙な心の変化が今作の見どころ。

 

ピーターを誤解するマグレガー

揺れうごくピーターの心は、今作の冒頭から描かれている。

マグレガーの父親ヅラにイラッとして、ついケンカする妄想をしてしまう。

一方で、マグレガーが大事に育てているトマトを守ろうとする、誠実な一面も見せる。

そんなピーターの気持ちをマグレガーは理解せず、「悪い子」と決めつけて頭ごなしに叱る。

ももちん
これでは、ピーターがむしゃくしゃして悪い軍団に入ってしまうのもうなづいてしまうよね。

こういうすれ違いは思春期の親子関係でよくあることだから、親の立場でも子どもの立場でも共感して観ることができる。

 

ピーターとマグレガーの結託が気持ち良い

今作ではピーターラビットは、終始迷いながら行動しているように感じた。

マグレガー達といてもバーナバス達といても、前作のような天真爛漫にいたずらする感じではない。

どこかなげやり感だったり、「これでいいのかな」という迷いの中で選択している。

方向性を見失ってしまったピーターが、ふっきれてマグレガーと結託して行動を起こす場面は、見ていてスカッとする。

ももちん

誤解が起こっても、もっと深いところでお互いに理解し合っているから大丈夫。

親しい人との関係を見つめるときに大切なことだよね。

 

ビアとマグレガー

今作でのもう一つの見どころが、夫婦として歩んでいくビアとマグレガー。

ももちん
前作が終わったとき「結婚してほしい!」と思った二人が今作の冒頭で結婚していて、最初からうれしくなった。

前作での二人はどちらかというと、非の打ち所のない女性ビア&欠点があるけど憎めない青年マグレガーという印象だった。

今作では、自分を見失ってしまうのはビアの方

大手出版社にピータラビット絵本のシリーズ化を持ちかけられ、言われるがままに原作から大きく改変しようとするんだよね。

もともとの飾らない絵本の良さを知っていたマグレガーは、ビアと絵本を守ろうとしてがんばる

ビアと家族を大切に思い、仕事も小さなおもちゃ屋とトマト販売に情熱を注ぐマグレガーの新たな一面に、心あたたまる。

 

原作に登場する動物たち

映画では主役の「ピーターラビット」だけど、原作絵本シリーズでは、たくさんいる動物のうちの一つのキャラクターにすぎない。

シリーズ中ピーターラビットがメインで登場するのは3冊で、他の絵本では違うキャラクターがそれぞれ主役をはっている。

映画には絵本でもおなじみのキャラクターが登場するので、紹介するよ。

 

ひげのサムエル

ひげのサムエル"The Tale of Samuel Whiskers or, The Roly-Poly Pudding"[public domain]

 

バーナバス軍団のひとりの大きなねずみ、サムエル・ウィスカーズは、絵本でも悪いねずみ。

絵本『ひげのサムエルのおはなし』では、なんとこねこのトムを「ねこまきだんご」にして食べようとする。

ももちんが絵本シリーズの中で一番怖さを感じたキャラクター

 

主人公の絵本

 

こねこのトム

こねこのトム"The Tale of Tom Kitten"[public domain]

 

バーナバス軍団のオス猫トム・キトンは、絵本では「こねこのトム」として知られる。

絵本シリーズでは手に負えないいたずらっこで、ときに命を危険にさらすこともある。

 

主人公の絵本

 

ミトン

左からミトン、モペット、タビタ・トウィチット、トム"The Tale of Tom Kitten"[public domain]

 

バーナバス軍団のメス猫ミトンは、絵本ではこねこのトムの姉妹猫。

絵本『こねこのトムのおはなし』では、トムと一緒になっていたずらしたり笑い転げる様子は天使のように可愛らしい。

もう一匹の姉妹猫「モペット」は絵本『モペットちゃんのおはなし』の主人公。

 

登場する絵本

 

りすのナトキン

ブラウンじいさまの前でおどけるりすのナトキン"The Tale of Squirrel Nutkin"[public domain]

 

グロースターの街角でひとり美声で歌うりすのナトキン。

絵本『りすのナトキンのおはなし』ではおどけ通してふくろうのブラウンじいさまを怒らせ、危ない目に合う。

 

主人公の絵本

 

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こぶたのロビンソン

『こぶたのロビンソンのおはなし』ビアトリクス・ポター作、まさきるりこ訳、福音館書店、2019年

グロースターのバーナバス軍団の隠れ家でひもで吊るされるこぶたのロビンソン。

絵本シリーズ最終作の長編『こぶたのロビンソンのおはなし』では、市場から船に乗り、大海原へ繰り出す。

 

主人公の絵本

 

前作映画『ピーターラビット』に登場した次のキャラクターについては、前作『ピーターラビット』の記事で紹介しているよ。

  • ティギーおばさん
  • ジェレミー・フィッシャーどん
  • あひるのジマイマ
  • アナグマのトミー
  • キツネどん
  • こぶたのピグリン・ブランド
  • まちねずみのジョニー
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映画『ピーターラビット』感想。原作とは別物!人間とうさぎのバトル

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散りばめられる原作へのオマージュ

映画では、ところどころに原作絵本から取り入れた要素がちりばめられている。

いくつか紹介するよ。

 

バーナバスと出会う街「グロスター」

グロースターの街並み"The Tailor of Gloucester"[public domain]

 

ピーターがバーナバスと出会うのは、グロスターという街。

グロスターはロンドンの東にある都市で、ピーターラビットシリーズの絵本『グロースターの仕たて屋』の舞台の街でもある。

絵本に登場する貧しい仕たて屋が、映画にも登場。

毎週ファーマーズ・マーケットに通いソーセージを買う人の好いおじいさん。

 

主人公の絵本

 

ジンジャーとピクルズや

ジンジャーとピクルズや"The Tale of Ginger and Pickles"[public domain]

 

バーナバスが初めに泥棒を働くお店の看板には”Ginger and Pickles”の文字。

これは、絵本『「ジンジャーとピクルズや」のおはなし』からとっている。

絵本では、「ジンジャーとピクルズや」は猫のジンジャーと猟犬のピクルズが営む雑貨屋として描かれている。

 

登場する絵本

 

ディズニー映画化を断ったポター

映画で印象的なのが、出版社の社長ナイジェルがビアをまるめこみ、絵本が「売れる」ストーリーに変更されていくこと。

ももちん
うさぎが宇宙服を着たり、パーカーを着たりする。

終盤でビアが話を断り、ナイジェルはすぐに「プーさん」の計画を進めようとする。

このくだりを、すでに原作を大きく変えて実写映画にしてしまっている『ピーターラビット』シリーズの中で描いているのがおもしろい。

ナイジェルと同じようなことをこの映画でもやっていると認めているんだよね。

実際、ポターの生前にディズニーからアニメ映画化の話が来たことがあるけど、ポターは断っている。

儲けのために原作を大きく改変することをポター自身は許していなかったと思うけど、権利を持っているフレデリック・ウォーン社が許可を出したからこの映画が実現した。

同じように、『クマのプーさん』『メアリー・ポピンズ』シリーズ、『不思議の国のアリス』『くまのパディントン』シリーズなど、イギリスの児童文学を原作とする映画は多い。

参考:『ピーターラビットの世界へ ビアトリクス・ポターのすべて』河野芳英著、河出書房新社、2016年

 

感想おさらい

 

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』関連情報

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』関連情報を紹介するよ。

 

吹替版の魅力

今回は字幕で見たんだけど、映画『ピーターラビット』シリーズに関しては吹替もおすすめ

特に、ピーターラビット役の千葉雄大の声。

ウサギだからといってかわいすぎず、いたずらっぽさや若い青年な感じも出てて爽やかだし、歌もうまい。

今作はまだ吹替は見ていないけど、次回は吹き替えで見てみようと思うよ。

 

前作の吹替版

 

メイキングインタビュー

You Tubeでは、映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』のインタビュー動画を複数見ることができる

映画のテーマや制作でのこだわり、現場の雰囲気などを知ることができておもしろい。

ネタバレはしていないので、映画を見る前に観てみるのもおすすめだよ。

 

インタビュー動画一覧

 

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』関連書籍

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』関連書籍を紹介するよ。

 

映画をノベライズ!『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑 (角川つばさ文庫)

『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑 (角川つばさ文庫)』フレデリック・ウォーン社著、小浜 杳(こはまはるか)訳、KADOKAWA、2021年

『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑 (角川つばさ文庫)』(原題”PETER RABBIT2 BASED ON THE MAJOR NEW MOVIE”)は、映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』のノベライズ

2021年Puffin Booksより刊行され、日本では同年、小浜 杳(こはまはるか)訳で角川つばさ文庫より刊行された。

映画の世界観を読み物として楽しみたいならおすすめ。

文章は「です・ます」調、漢字にはふりがなつきで、児童文庫ならではの読みやすさがある。

「角川つばさ文庫」公式ページ

 

原作絵本「ピーターラビット」シリーズ

左から『ピーターラビットのおはなし』『ベンジャミン バニーのおはなし』『フロプシーのこどもたち』いずれもビアトリクス・ポター作、いしいももこ訳、福音館書店、2019年

映画を好きになったら、原作になったビアトリクス・ポターの絵本シリーズを読んでみるのもおすすめ。

絵本シリーズは1902〜1930年に刊行され、23作の絵本からなる。

日本では1971年、『ピーターラビットのおはなし』『ベンジャミン バニーのおはなし』『フロプシーのこどもたち』が福音館書店より刊行され、2019年には未刊だった1冊を含め全24冊でシリーズ刊行されている。

キャラクターとしての「ピーターラビット」が登場するのはシリーズ24作品中6作品

原作絵本紹介

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絵本ピーターラビットシリーズ5つの特徴。全24冊一言あらすじ紹介も

左から『ピーターラビットのおはなし』『ベンジャミン バニーのおはなし』『フロプシーのこどもたち』いずれもビアトリクス・ポター作、いしいももこ訳、福音館書店、2019年 絵本「ピーターラビット」シリーズ ...

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「ピーターラビット」やポター関連作品を次の記事でまとめているよ。

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「ピーターラビット」原作絵本・電子書籍・アニメ等24作品まとめ

絵本「ピーターラビット」シリーズは、イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターが生んだ絵本シリーズ。 絵本シリーズだけで24冊あるんだけど、他にも関連する絵本や電子書籍、映画があるのでまとめてみた。 この ...

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まとめ

映画『ピーターラビット』みどころまとめ。

 

原作絵本とは雰囲気もストーリーもまったく違う作品なので、別物として観ることをおすすめするよ。

映画『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』公式サイト

 

前作映画『ピーターラビット』については、次の記事をどうぞ。

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映画『ピーターラビット』感想。原作とは別物!人間とうさぎのバトル

映画『ピーターラビット』は、2018年に公開された英・米・豪合作映画。 原作は誰もが知っているビアトリクス・ポターの絵本「ピーターラビット」シリーズ。 絵本と映画では雰囲気もストーリーもまったく違うの ...

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

-『ピーターラビット』シリーズ
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