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赤毛のアン (文春文庫) Kindle版
訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。
巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民俗、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。
口絵には、リンド夫人が棒針で編むキルト、アンとマシューが初めて出逢う駅のモデル、マシューが愛するスコットランドの薔薇など、物語に描かれる品々や場所の写真を11点掲載。
松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳!
児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2019/7/10
- ファイルサイズ4996 KB
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出版社より

特長1 日本初の全文訳
モンゴメリが巻頭に掲げた英米詩に始まる、日本初の全文訳。従来訳で省略された文章、改変された衣食住の品々と草花、各章の章題を、モンゴメリの原文に忠実に翻訳。
特長2 353 項目の訳註
作中に100 カ所引用されるシェイクスピア劇などの英文学と聖書の句を解説。またスコットランド系のアンとアイルランド系のダイアナなど、登場人物の民族、ケルト族とアーサー王伝説、19世紀カナダの衣食住と歴史、キリスト教、草花とハーブ、プリンス・エドワード島の地理など、小説中の353 項目について、巻末の訳註でわかりやすく解説。

特長3 カナダの写真
グリーン・ゲイブルズ、プリンス・エドワード島の林檎園、アンがかぶるスコットランド民族の帽子、アンとダイアナのお茶会のラズベリー水とカシス酒、リンド夫人が16 枚編む棒針編みのキルト、マシューの母がスコットランドから持ってきたスコッチローズなど、小説に描かれる品々と場所の写真を11 点掲載。
特長4 訳者によるあとがき
一、モンゴメリの生涯~『赤毛のアン』が発行されるまで
二、魅力と読みどころ
三、旧訳から新訳へ
四、夢と希望を持って生きる
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赤毛のアン | アンの青春 | アンの愛情 | 風柳荘のアン | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.6
323
|
5つ星のうち4.5
168
|
5つ星のうち4.7
132
|
5つ星のうち4.6
135
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価格 | ¥1,001¥1,001 | ¥781¥781 | ¥770¥770 | ¥1,001¥1,001 |
第1巻 | 第2巻 | 第3巻 | 第4巻 | |
孤児アンはプリンス・エドワード島のグリーン・ゲイブルズでマシューとマリラに愛され、すこやかに育つ。笑いと涙の名作は英文学が引用される芸術的な文学だった。お茶会のラズベリー水とカシス酒、スコットランド系アンの民族衣裳も原書通りに翻訳。みずみずしく夢のある日本初の全文訳・353項目の訳註付。 | アン16歳、プリンス・エドワード島の教師に。ギルバートと村の改善協会を作り、マリラが引きとった双子を育て、夢を抱いて誠実に生きる。ミス・ラヴェンダーの恋、ダイアナの婚約、アンの旅立ち。英文学からの引用を解説。幸せな生き方をさわやかに描く、日本初の全文訳・256項目の訳註付。 | アン18歳、ギルバートとカナダ本土の大学へ。美しい港町、新しい友フィル、パティの家での楽しい共同生活。娘盛りのアンは貴公子ロイに一目惚れされ、青年たちに6回求婚される。やがて真実の愛に目ざめ、初めての口づけへ。英文学と聖書からの引用を解説した日本初の全文訳・328項目の訳註付。 | アン22歳、プリンス・エドワード島の港町で校長となり、風柳荘に下宿する。アンに敵対する一族、冷淡な副校長、隣家の孤独な少女に心痛めるも、アンの明るさと誠実さ、グリーン・ゲイブルズの美しさと住む人々の愛が幸せな明日へ導く。アンから婚約者ギルバートへの恋文で綴る日本初の全文訳・380項目の訳註付。 |
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アンの夢の家 | 炉辺荘のアン | 虹の谷のアン | アンの娘リラ | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.7
118
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5つ星のうち4.5
82
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5つ星のうち4.7
36
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5つ星のうち5.0
11
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価格 | ¥737¥737 | ¥880¥880 | ¥814¥814 | ¥1,045¥1,045 |
第5巻 | 第6巻 | 第7巻 | 第8巻(完結) | |
アン25歳、ギルバートと結婚、海辺の夢の家に暮らす。運命に翻弄される美女レスリー、昔の恋人を想い続けるジム船長、男嫌いのミス・コーネリアと心を通わせ、迷える人々を照らす灯台となる。そして母になるアンの喜びと哀しみ、永遠の別れ。人を愛する心の尊さを描く傑作。日本初の全文訳・397項目の訳註付。 | アン34歳、美しい村の炉辺荘(ろへんそう)に暮らす。三男三女のわが子に慕われる母の喜び、医師の夫ギルバートを愛し愛される妻の幸せ、平穏な日常を生きる安らぎ、子どもたちの成長と冒険。モンゴメリの生前最後に刊行された、記念すべき愛の傑作。日本初の全文訳・530項目の訳註付。 | アン・ブライス41歳が家族と暮らす美しい村に、新しい牧師一家がやって来た。妻を亡くした美男子の牧師と母のない子どもたち。彼らは、家なき子メアリ、ブライス家の子どもたちと「虹の谷」で幸福にすごす。中年男女の恋も芽ばえる。第一次大戦が影を落とす前の平和な時代を描いた長編小説。アン・シリーズ中の異色作。 | アン48歳、第一次大戦が始まり息子3人が兵隊として欧州の戦場へ。出征を見送り、激戦が報じられる不安な日々、赤十字の活動をして、家族の無事を祈る。そして悲劇、感涙の復員。アンの娘リラの視点で描く戦争と銃後の暮らし、リラの成長と甘い恋。日本初の全文訳・訳註、年表、地図付アン・シリーズ完結、感動の第8巻。 |
登録情報
- ASIN : B0811VGBLM
- 出版社 : 文藝春秋 (2019/7/10)
- 発売日 : 2019/7/10
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 4996 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 524ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 75,997位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 686位英米文学研究
- - 1,363位文春文庫
- - 1,732位評論・文学研究 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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※著者プロフィール
松本侑子(まつもと・ゆうこ)作家・翻訳家。
島根県出雲市生まれ、筑波大学社会学類卒、政治学専攻。
1987年、『巨食症の明けない夜明け』ですばる文学賞を受賞して作家デビュー。
2010年、評伝小説『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』(光文社文庫)で新田次郎文学賞を受賞。
著書に、詩人金子みすゞの小説『みすゞと雅輔』(新潮社)、幕末維新小説『島燃ゆ 隠岐騒動』(光文社文庫)など多数。
訳書に、シェイクスピア劇やアーサー王伝説などの英米文学と聖書からの引用を海外の図書館で多数解明して解説した日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)が刊行中。
『アン』解説書は、『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』(集英社)、『英語で楽しむ赤毛のアン』(ジャパンタイムズ出版)、『赤毛のアンのプリンス・エドワード島紀行』(JTBパブリッシング)、『赤毛のアンへの旅 秘められた愛と謎』(NHK出版)など多数。
毎年6月、『赤毛のアン』シリーズ4作の舞台と著者モンゴメリの生涯の地を旅するカナダ東海岸4州ツアーの企画・同行解説・通訳をつとめ、プリンス・エドワード島渡航は20回以上。全国から500人以上が参加。
Twitter https://twitter.com/officeyuko
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
実は、この第一巻に相当する内容は、ほかの文庫で読んでありましたが
全9巻を文春文庫で揃えるつもりで購入しました。
満足です。
自然、愛情、青春、老衰、信仰、教養、そして死別。
この中の「教養」に関しては、本文を読んだだけでは、現代の日本人読者には分かりにくいです。
幾人ものレビューで述べられている様に、本書・松本侑子訳の魅力は、訳注および訳者あとがきによる所が大きいと思います。
『赤毛のアン』の「教養」の部分が、訳者の19年間にもわたる膨大な労力によって、余すところなく詳らかにされているからです。
勿論、訳注抜きで本文だけ読んでも、十分に楽しめますし、心の糧とすることも可能だと思います。
ですが、もう少し、時間と気持ちに余裕があれば、訳注もじっくり読んでほしいです。
本文の理解を深めるだけではありません。
訳注自体が読者を、知識と教養の世界へと誘う、一つの独立した作品の如くです。
訳者あとがきも同様に、それ自体で素晴らしい価値を持っています。
訳注も訳者あとがきも、本文との相乗効果で読んでいて、とても楽しいです。
訳者・松本侑子氏は、あとがきで『赤毛のアン』についてこう述べています。
「翻訳を通じて、シェイクスピア劇や英米詩、アーサー王伝説とケルト、聖書、キリスト教、カナダ史の書物に親しむきっかけを与えてくれた読書の良き導き手でもあります。」と。
(Kindle版P.494)
『赤毛のアン』は、生涯を通じて繙くに相応しい教養文学だと思います。
・1908年の児童は本を買わない。赤毛のアンは最初から大人向けに書かれた本で、訳もそうあるべき。
・物語に大量の伏線が仕込まれている。松本先生訳ではそれらひとつひとつを丁寧に解説している。
・原作に出てくる「ピー」な表現も忠実に訳しています。
ただ、このレビュー欄では、熱心な読後感想、とりわけ予想される女性読者による熱烈なファンレターにも似た長く書かれた読書感想があまり出ていない、逆にいうとわりと短い感想ばかりなのがちょっと残念です。
少女小説というジャンルに入れられたりするこの『赤毛のアン』には、女性ファンが多そうなので(大学の卒業旅行でプリンス・エドワード島に行った、この小説の大の愛読者である女性と当方若い頃に知り合いになったこともあります)、女性読者はどんなふうにこの物語を読むのか、どういうところが魅力的なのか、なぜ惹かれるのか、その一端でもいいので、ぜひ知りたかったものですから。
女性ファンは、『アン』シリーズ第1作目であるこの『赤毛のアン』(原題:グリーンゲイブルズのアン)をとりわけくりかえしくりかえし読んだというひとが多いようです。
日本には、当方がかつて知り合った女性のように『赤毛のアン』愛読者が多くいて、そればかりか、このモンゴメリーの小説は、作者が生まれ原作の舞台ともなった本国カナダはじめ英語圏の国々よりも日本でこそよく知られ、人気があるといわれています。翻訳が幾種類もあるばかりか、多くの関連本も出版されていますし、高畑勲によってテレビアニメ化されたこともありました。
『赤毛のアン』は、こちらが昔けっこう読んだ田淵由美子さんらのいわゆる乙女チック・ラブコメマンガの原型といわれたりすることがあります。
ただ、似ているところとそうでないところがやはりあります。
ドジッ子で容姿にコンプレックスのある女の子がヒロインというところ(少女マンガでは最初イケてない感じでメガネをかけているけれど、何かの拍子でメガネをとったら美少女だったという”お決まり”のパタンがあります)、そして最初の出会いが最悪だったハンサムな男子と最後はしかし相思になるという”お約束”、このあたりがまあ共通性がありそうです(もちろんこの『アン』シリーズ第1作目では相思とまではいえないけれど、それなりにいい感じにはなっている)。
少女マンガの主人公はやはりいかにも日本人らしく(?)最初自分に自信がなく内気な女の子が多いような気がしますが、アンは、髪の毛の色にコンプレックスをもちつつも、おしゃべりで活潑、気持ちの振幅も激しく、好き嫌いもはっきりしていて、言いたいことを相手に率直に言うタイプの女の子です。いっぽう、空想癖が強く、心のなかで周囲をキラキラワールドにしてしまうほどに自分で創りあげるロマンティックな想像の世界にのめりこんで、現実になすべき大事なことをしばしば忘れる、そういうドジッ子でもある。
それにしても、アンを取り巻く登場人物たちはみんないい人ばかりで、アンは、持ち前の率直で陽性の性格でもって気むずかしい人ふくめだれからも簡単に気に入られるようになるし(知り合う大人たちからきびしく、ときに偏見の目で見られたりふるまわれたりするけれど、のちにすっかり気に入られるという単純な反転パタンがくりかえされる)、最初はたしかによるべないかわいそうな孤児として登場しながらもその後の人生において、読者であるこちらが心のなかで応援するまでもなく、あれよあれよというばかりにいろんな困難がすぐ解決され何ごともうまく行く、そして学業も優秀で、試練や苦難というほどのものもなく、いわゆる”自己実現”(評者自身は好きな言葉ではないのですが)めいたものを半ば以上すんなり達成するというところで、物語としてちょっとどうなのかなと思ってしまうのですが。
いや、むしろ愛読者にはそうしてストレスなく読めるというところがいいのでしょうか。
男性性、それも”有害な男性性”をふりまくような男はもとより、そもそも男の登場人物はほとんど出てこず、ほぼ女だけの世界、いわば女のユートピアになっているというのも女性読者にはどことなく安心できるのでしょうか。
まあ登場人物でいえば、マシューは男でいわば養父の立場ながら家父長的威圧感などまったくなく、それどころか影薄い存在で、しかもそれでいていい味を出しているし、マリラのアンにたいする気持ちがしだいに変化していくところも読みどころではありますが。
険悪の仲だったギルバートと最後仲直りしていい関係になるというこれもある意味長い期間をかけての関係の反転パタンともいえます。そもそも仲直りにいたるまでにもアンは、ギルバートのことを表面的には無視していても強く意識していて、思わず「ギ…」と名前が口に出かかることがしばしばありました。のちに「アン」続篇でふたりは紆余曲折の末結婚ということになるようです。
ともあれ、この第1作目の最後で、アンはずいぶん精神的にも成長して優等生っぽくなり、それなりに落ち着きのある女の子になっているのはたしかです。
いっぽうで、物語最後のほうのエピソードでは、演芸会の会場で出会った「ピンクのドレスの婦人」について、「親切でいい人だけど、背が低くて肥っていて、体つきがてんでなってなかったわ」とかつては自分の赤毛のことがあったのにいまでは容姿差別(ルッキズム)的(?)なことばを洩らすアンにもなっています。
また、やはり最後のほうになって、少女マンガ的お約束にも似て、頭もよく親切でイケメンのギルバートが物語のなかで、そしてまたアンのなかで存在感を増しはじめるのですが、それにたいして”腹心の友”ダイアナのほうはなにやら影薄い存在になっていくのが残念で、ギルバートよりもむしろダイアナこそが、アンとともに成長し、互いに切磋琢磨しあい高めあう、そしてそれによってさらに友情を深めていく心の友にして良きライバルのような、アンと対等の存在になってほしかったと思うばかりです。
まあ物語上、アンとの対比のためにも、美人でおとなしくキャリアなど求めない女の子らしい女の子の存在が必要だったのでしょうけれど。また、こうしてダイアナがいかにも従来の〈女の子らしさ〉の規範にかなう女の子であるとして、アンはアンでまた〈女の子らしさ〉の規範を攪乱する〈おてんば〉というまさにその点で別のよくある〈女の子らしさ〉のタイプをアンは体現しているのかもしれませんが。
当方とすれば、ダイアナがアンとの関係でその”腹心の友”としてなくてはならぬ存在感を物語最後まで失わずにいれば、多くの女性読者はどう思っているのかわかりませんが、正直いってギルバートなんかいらない、といいたいくらいです(笑)。作者としては、ロマンスを予感させる、ほんの少し胸キュン的なところも入れたかったのかもしれませんが…
さて、この第1作のあと、さらに続篇が何作もあります。読むべきか否か。
わたし自身は、過剰でうるさいと言われたりする、小説のなかの自然描写や風景描写、とりわけさまざまな木や花など植物への言及やその描写がわりと好きなんですが。
また、同じく小説で話題にされている食べ物や飲み物がなんともおいしそうで、どんなものなのでしょうね。訳者による注釈もつけられている、そういう生活上の細部や衣服などのアイテム(例の当時流行のパフスリーブなど)を、読んでいてこちらが想像をめぐらし楽しめるところがこの小説特有の魅力(のひとつ)としてあるのかもしれません。
もう一度、昔、夢中でエッセイを読んだ松本侑子さん訳で
読み直しました。松本侑子さん訳は、論文さながらの詳細な説明が巻末にあります。まさに文学です。
孤児で、癇癪持ちで空想好きなアンが
養父母のマニラやマシューと共に立派に成長していく姿に感動します。
まだまだ途中まででこれからが楽しみです。
テレビドラマだけしか知らないと大損します。
昔読んだのに比べると,字が若干大きくて読みやすいと思った。
大切にしたい一冊です。