かつては日本の少女にとっては『赤毛のアン』を読むことは一種の通過儀礼とまで
言われていた。『赤毛のアン』といえば、すぐに村岡花子の名前が浮かぶほど、ア
ンと村岡は切っても切れない関係があるが、村岡訳にはところどころ省略があると
か、植物名の誤訳があるとか、いろいろ指摘されるようになった。人気の高い作品
だけに十指にあまる新訳が刊行されているが、新訳の中には村岡訳を意識して完全
版と銘打っているものが多い。
本書も完全版のひとつである。『赤毛のアン』の原題は Anne of Green Gables。
赤毛の孤児アン・シャーリーが引き取られた家には緑の妻壁 (green gables) が
あった。『赤毛のアン』という題名は、村岡訳がベストセラーになったため、すっ
かり根づいて定訳にった。
河合祥一郎の新訳も、題名は『赤毛のアン』を受けついでいる。河合は、『ハムレ
ット』などシェイクスピア作品の新訳を出しているほか、ルイス・キャロルのアリ
スもの、ヒュー・ロフティングのドリトル先生シリーズなど児童文学の翻訳も手掛
けている。河合は、原文のリズム感を写しとるのがうまいだけでなく、つねにベス
トな訳語をあてるわざをもっている。児童文学の翻訳のばあい、漢語、漢字の使用
をできるだけ抑え、子どもにも分かりやすく訳している。例えば、初めに引用され
ているブラウニングの詩の訳を村岡訳と比べてみよう。
(河合訳)
君は、よき星のもとに生まれ、
精気と火と露よりつくられた
(村岡訳)
天空の導きの星が汝の運命を定め、
活気と火と露もて汝の魂を創り給いし
ちなみに原文は、
The good stars met in your horoscope,
Made you of spirit and fire and dew.
L・M・モンゴメリの名作が河合の新訳で読めるのはうれしいかぎりだ。
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新訳 赤毛のアン(上) 完全版 新訳 赤毛のアン 完全版 (角川つばさ文庫) Kindle版
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かわりものの年寄(としよ)り兄妹マシューとマリラは、農場のはたらき手として男の子をひきとることに。でも、孤児院(こじいん)からつれられてきたのは、赤毛でそばかすの11才の女の子アンでした! マリラはアンを追い返そうとするけれど…!? 自然(しぜん)いっぱいの美しい島を舞台(ぶたい)に、夢見る少女がひきおこすおかしな騒動(そうどう)。そそっかしくて失敗(しっぱい)ばかりのアンは、やがてみんなの心に感動をもたらします。泣いて笑ってキュンとする、世界中の女の子が恋した名作を新訳・ノーカット完全版で! すてきなさし絵が54点ものってるのは、つばさ文庫の『赤毛のアン』だけ!
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2014/3/19
- ファイルサイズ26119 KB
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登録情報
- ASIN : B00IZXC8JU
- 出版社 : KADOKAWA (2014/3/19)
- 発売日 : 2014/3/19
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 26119 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 324ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 374,965位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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東京大学大学院総合文化研究科教授(表象文化論)。専門はシェイクスピア。
東大英文科の学部・大学院修士課程を経て、イギリスのケンブリッジ大学に学び、博士号取得、東京大学でも博士号取得。文学博士。ケンブリッジ博士論文を基にした『ハムレットは太っていた!』でサントリー学芸賞受賞。東大名誉教授だった高橋康也の女婿。祖母の大叔父がシェイクスピア戯曲を初めて全訳した坪内逍遙。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アンよりいくつか年下で同じくらいおしゃべりな女の子の母親です。娘のために何十年かぶりに手にとり、夢中になって上下巻読み終わりました。
母となった今はマシューやマリラ寄りの視点で読んで、育児に必要な愛情とは何か改めて考えさせられます。
マシューの、子どもの話を嫌がらずどころか楽しんでじっくり聞いて、否定もせず、おおげさな肯定もせず、すべて受け止めてあげる姿勢。
マリラは多少かたすぎるけど、大人の事情で頭ごなしに叱ったりはしないし、しないといけないことをきちんとさせる冷静な躾。
最近読んだ佐々木正美先生の育児書にも書いてあった育児に不可欠な母性性と父性性の愛情…と同じだなぁと思いました。
マリラが、アンから手を握られたり、頬にキスされたときに感じる喜びの表現。小さな子どもが立派な少女へと成長していくのを感じたときの誇らしさと寂しさ。
親が子どもに感じる愛情の感覚を、モンゴメリはなんて的確に表しているのでしょう。
グリーンゲイブルズにやってきたとき愛されることを知らず、必要とされてなかったみなしごのアンですが、物語の最後にはマシューは「神さまはわしらにはアンがいなくちゃならんことをご存じだったんだ」とつぶやくのには、何度めかの涙で文字が霞みました。
美しいアヴォンリーの自然に囲まれて、夢見がちな少女が養い親の愛情のもと生き生きと成長していく姿に、子どもが読んでも、大人世代が読んでも心を揺り動かされることは間違いありません。
母となった今はマシューやマリラ寄りの視点で読んで、育児に必要な愛情とは何か改めて考えさせられます。
マシューの、子どもの話を嫌がらずどころか楽しんでじっくり聞いて、否定もせず、おおげさな肯定もせず、すべて受け止めてあげる姿勢。
マリラは多少かたすぎるけど、大人の事情で頭ごなしに叱ったりはしないし、しないといけないことをきちんとさせる冷静な躾。
最近読んだ佐々木正美先生の育児書にも書いてあった育児に不可欠な母性性と父性性の愛情…と同じだなぁと思いました。
マリラが、アンから手を握られたり、頬にキスされたときに感じる喜びの表現。小さな子どもが立派な少女へと成長していくのを感じたときの誇らしさと寂しさ。
親が子どもに感じる愛情の感覚を、モンゴメリはなんて的確に表しているのでしょう。
グリーンゲイブルズにやってきたとき愛されることを知らず、必要とされてなかったみなしごのアンですが、物語の最後にはマシューは「神さまはわしらにはアンがいなくちゃならんことをご存じだったんだ」とつぶやくのには、何度めかの涙で文字が霞みました。
美しいアヴォンリーの自然に囲まれて、夢見がちな少女が養い親の愛情のもと生き生きと成長していく姿に、子どもが読んでも、大人世代が読んでも心を揺り動かされることは間違いありません。
2021年4月26日に日本でレビュー済み
改行が少なく、ワンシーンが長いので、
中々結論にたどり着かない方のお喋りを
を聞いているような気分になってきてしまい、
自身は集中するのが難しかったです
(テンポの良いアニメーションで、既にお話の大筋を知っている
せいか、余計にじれったく思えてしまったのかもしれません)
全体のページ数は、その分少なくなっていると
思いますので、学校に持って行くのに都合は良いと思います
自身は苦手なのですが、子供はこちらの今風の絵柄が
好みとのことです
中々結論にたどり着かない方のお喋りを
を聞いているような気分になってきてしまい、
自身は集中するのが難しかったです
(テンポの良いアニメーションで、既にお話の大筋を知っている
せいか、余計にじれったく思えてしまったのかもしれません)
全体のページ数は、その分少なくなっていると
思いますので、学校に持って行くのに都合は良いと思います
自身は苦手なのですが、子供はこちらの今風の絵柄が
好みとのことです
2021年5月29日に日本でレビュー済み
まず書籍体裁は「文庫」と称されていますが、小判文庫サイズでは無くコミックサイズと言え、紙質も純白色の厚手となっており、300頁と言う質量の割には厚みもあります。
一方の題材作品は、カナダ発の長編小説 『赤毛のアン』 の前半部で、日本では アニメ化 & ミュージカル化 が盛んな事もあり、実質的には児童文学に分類され、本書も小学生向けに編纂されています。
具体的には、活字印字は文庫本と大差ありませんが、全ての漢字にフリガナが振られ、2010年頃からプチブームとなった 「古典文学の萌え化」 に沿って、漫画チックな挿絵が大量に添えられています。
その為、活字アレルギーな方に向いていると言う点においては、特段に小学生向けに限定されず、特段に少女漫画愛好家等においては、コレクターズアイテムとなる場合もありそうです。
その挿絵の作画は、 アニメ化作家 でもある 【南マキ】 が、スクリーントーンを駆使した丁寧なモノクロ画で担い、劇中キャラ達の喜怒哀楽もコミカルに誇張表現され、物語の理解力を補助する役目も果たしています。
惜しむべき点としては、挿絵の作画自体は1頁に大きく載せても支障無いレベルで描かれているのですが、小説本としての流れを阻害しない為に、挿絵を無理矢理に小さく縮小して、回り込みテキスト配置で組み込んであり、折角の美麗作画が生かし切れていない印象を受けました。
これに関しては、挿絵の掲載レイアウトに関して、上述絵師と事前打ち合わせがされていなかったと思われ、1冊の本としての完成度は 同種海外本 にも負けていると感じ、編集部にビジュアル面に精通した方が居られなかったのかもしれません。
それでも、原著においては斜体&飾り文字で印字される事が多い、手紙&詩等の一節は特殊フォントで強調印字されており、活字編集面での読み易さは高いです。
尚、本書 下巻 は勿論の事、既に 続編 も刊行されており、ある程度は『アン・ブックス』の制覇も狙っていそうです。
総じて、邦訳も新たに若手が担う事で、現代人にも読み易く傾いており、上述ビジュアル要素等と併せれば、小学生向けとしては高評価出来るかと思います。
一方の題材作品は、カナダ発の長編小説 『赤毛のアン』 の前半部で、日本では アニメ化 & ミュージカル化 が盛んな事もあり、実質的には児童文学に分類され、本書も小学生向けに編纂されています。
具体的には、活字印字は文庫本と大差ありませんが、全ての漢字にフリガナが振られ、2010年頃からプチブームとなった 「古典文学の萌え化」 に沿って、漫画チックな挿絵が大量に添えられています。
その為、活字アレルギーな方に向いていると言う点においては、特段に小学生向けに限定されず、特段に少女漫画愛好家等においては、コレクターズアイテムとなる場合もありそうです。
その挿絵の作画は、 アニメ化作家 でもある 【南マキ】 が、スクリーントーンを駆使した丁寧なモノクロ画で担い、劇中キャラ達の喜怒哀楽もコミカルに誇張表現され、物語の理解力を補助する役目も果たしています。
惜しむべき点としては、挿絵の作画自体は1頁に大きく載せても支障無いレベルで描かれているのですが、小説本としての流れを阻害しない為に、挿絵を無理矢理に小さく縮小して、回り込みテキスト配置で組み込んであり、折角の美麗作画が生かし切れていない印象を受けました。
これに関しては、挿絵の掲載レイアウトに関して、上述絵師と事前打ち合わせがされていなかったと思われ、1冊の本としての完成度は 同種海外本 にも負けていると感じ、編集部にビジュアル面に精通した方が居られなかったのかもしれません。
それでも、原著においては斜体&飾り文字で印字される事が多い、手紙&詩等の一節は特殊フォントで強調印字されており、活字編集面での読み易さは高いです。
尚、本書 下巻 は勿論の事、既に 続編 も刊行されており、ある程度は『アン・ブックス』の制覇も狙っていそうです。
総じて、邦訳も新たに若手が担う事で、現代人にも読み易く傾いており、上述ビジュアル要素等と併せれば、小学生向けとしては高評価出来るかと思います。
2015年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「うちの養女が妄想癖なんだが育て方を教えてくれ」あるいは「ツンデレ喪女と妄想養女」、ラノベ風に改題するならこんな感じでしょうか(褒めてます)。
そう表現したくなるほど読みやすい。翻訳物であることを感じさせない素晴らしい訳だと思います。現代的な表現で引っ掛かりなくストーリーに没入できるという点では、他の翻訳より優れているのではないでしょうか。とにかく物語を楽しみたい方、初めて読む方、子どもにも向いていると思います。
アンが子どもっぽ過ぎる気もしますが、グリーンゲイブルズに来たときにはローティーンにすらなっていないわけで、そういう意味では妥当な表現でしょう。背伸びした子どもとするか、子どもらしい肥大化した自己をそのまま表現するか(これが赤毛のアンが支持される理由なのだと思いますが)、好みの問題だと思います。
ただこの翻訳は、子どもの姿としてとらえることで、周りの大人たちのアンを見守る目がより強く読み取れます。書かれているもののほとんどはアンの妄想と独白ですが、アンとマリラの関係を主軸と感じるなら、大人が読んでもホロリさせる場面がいくつもあります。アンよりむしろマリラに感情移入してしまうくらいです。
「赤毛のアン」で検索してもかなり下位に沈んでいますが、もっと読まれて欲しいですね。
そう表現したくなるほど読みやすい。翻訳物であることを感じさせない素晴らしい訳だと思います。現代的な表現で引っ掛かりなくストーリーに没入できるという点では、他の翻訳より優れているのではないでしょうか。とにかく物語を楽しみたい方、初めて読む方、子どもにも向いていると思います。
アンが子どもっぽ過ぎる気もしますが、グリーンゲイブルズに来たときにはローティーンにすらなっていないわけで、そういう意味では妥当な表現でしょう。背伸びした子どもとするか、子どもらしい肥大化した自己をそのまま表現するか(これが赤毛のアンが支持される理由なのだと思いますが)、好みの問題だと思います。
ただこの翻訳は、子どもの姿としてとらえることで、周りの大人たちのアンを見守る目がより強く読み取れます。書かれているもののほとんどはアンの妄想と独白ですが、アンとマリラの関係を主軸と感じるなら、大人が読んでもホロリさせる場面がいくつもあります。アンよりむしろマリラに感情移入してしまうくらいです。
「赤毛のアン」で検索してもかなり下位に沈んでいますが、もっと読まれて欲しいですね。
2021年3月29日に日本でレビュー済み
文章のテンポが良いので、これから赤毛のアンを読まれる方々にはすっと馴染むと思います。
会話部分に今どきの用語を効果的に使用されていて親しみやすい工夫だと感じるものの、上品で丁寧な言葉遣いとのコントラストが気になりました。
挿絵も理解やイメージの助けになるだろうと思いつつ、逆に想像の余地を狭めていることが否めません。さらに言うと美化しすぎな面が。
しかしながらこれらを含めもろもろ表裏一体と考えれば、村岡訳信奉者に受け入れられなくても、これからの世代に寄り添う工夫としては好感を持ちました。
会話部分に今どきの用語を効果的に使用されていて親しみやすい工夫だと感じるものの、上品で丁寧な言葉遣いとのコントラストが気になりました。
挿絵も理解やイメージの助けになるだろうと思いつつ、逆に想像の余地を狭めていることが否めません。さらに言うと美化しすぎな面が。
しかしながらこれらを含めもろもろ表裏一体と考えれば、村岡訳信奉者に受け入れられなくても、これからの世代に寄り添う工夫としては好感を持ちました。
2021年3月24日に日本でレビュー済み
恥ずかしながら「赤毛のアン」をチャンと読むのははじめてです。
外国のテレビの日本語吹き替え版を見て、面白い話だと思いました。
孫にも本を買ってあげたことがあるのに、自分で読むのははじめてとは情けない。
本書は「完全版」と銘打った新訳です。
本の体裁は、表紙がマンガだし、沢山ある挿絵も漫画風です。
でも、この挿絵が、物語の舞台装置を理解するのに非常に助けになります。
本文中の漢字にはすべてルビが振ってあります。
その意味で、「小学中級から」となっているのは当を得ています。
でも、本書は単なる児童書ではありません。
孤児院から「緑の切妻のある家」へ貰われて来たアン。
しかも、その家では男の子が来ると期待していたのに、期待を裏切って到着した女の子アン。
最初から、この可哀そうな女の子の運命を暗示しているかのようです。
しかし、アンは正しいことが好きな子です。苦しい時も、得意の空想の世界に浸って切り抜けます。
たとえ、相手が大人でも、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると、面と向かって言える強い子アン。
村の人たち、日曜学校の先生たちも、次第にアンのいっていることが正しいと気づくようになります。
最初は女の子を歓迎しなかった、家の人たちも、次第にアンが来てくれて良かったと思うようになります。
その意味で、十分、成人の鑑賞に堪える書物です。
全編を通じて半分くらいのページはアンの空想やおしゃべりに費やされているんではないかと思います。
それでも、全然飽きさせません。
次は、アンが何をしてくれるのだおとう、ページをめくるのも待ち遠しくなります。
本書は(上)ですが、(下)を買おうと思って「赤毛のアン」で検索しても出て来ません。翻訳者の名前でもダメです。最後に「角川つばさ文庫」で検索したらやっと出てきました。
アマゾンには、「赤毛のアン」で検索しても引っかかるような方法をお願いします。
外国のテレビの日本語吹き替え版を見て、面白い話だと思いました。
孫にも本を買ってあげたことがあるのに、自分で読むのははじめてとは情けない。
本書は「完全版」と銘打った新訳です。
本の体裁は、表紙がマンガだし、沢山ある挿絵も漫画風です。
でも、この挿絵が、物語の舞台装置を理解するのに非常に助けになります。
本文中の漢字にはすべてルビが振ってあります。
その意味で、「小学中級から」となっているのは当を得ています。
でも、本書は単なる児童書ではありません。
孤児院から「緑の切妻のある家」へ貰われて来たアン。
しかも、その家では男の子が来ると期待していたのに、期待を裏切って到着した女の子アン。
最初から、この可哀そうな女の子の運命を暗示しているかのようです。
しかし、アンは正しいことが好きな子です。苦しい時も、得意の空想の世界に浸って切り抜けます。
たとえ、相手が大人でも、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると、面と向かって言える強い子アン。
村の人たち、日曜学校の先生たちも、次第にアンのいっていることが正しいと気づくようになります。
最初は女の子を歓迎しなかった、家の人たちも、次第にアンが来てくれて良かったと思うようになります。
その意味で、十分、成人の鑑賞に堪える書物です。
全編を通じて半分くらいのページはアンの空想やおしゃべりに費やされているんではないかと思います。
それでも、全然飽きさせません。
次は、アンが何をしてくれるのだおとう、ページをめくるのも待ち遠しくなります。
本書は(上)ですが、(下)を買おうと思って「赤毛のアン」で検索しても出て来ません。翻訳者の名前でもダメです。最後に「角川つばさ文庫」で検索したらやっと出てきました。
アマゾンには、「赤毛のアン」で検索しても引っかかるような方法をお願いします。
2021年4月4日に日本でレビュー済み
夏のミュージカルやドラマなどで今も注目され続けている「赤毛のアン」ですが
一般的な本が昔から抄訳なので、この本は完全版の訳ということで、
なので上下二冊の分量があります。訳は河合祥一郎氏で、赤毛のアンの
訳者と言えば女性が多いですが、男性ということで、マシューやギルバートの
セリフにも特徴があるように思います。
この本は、中にアンなどの絵が多数あるのと、表紙や、
冒頭の登場人物紹介でも、絵が使われているので、
読む子どもたちは、頭にイメージを置きやすいでしょう。
また一番最初にアヴォンリー村の、グリーン・ゲイブルズの周りの地図が
あるので、初読の人も位置関係を把握できるのがいい。
漢字はふりがな付きなので、小さな子も読める。
一般的な本が昔から抄訳なので、この本は完全版の訳ということで、
なので上下二冊の分量があります。訳は河合祥一郎氏で、赤毛のアンの
訳者と言えば女性が多いですが、男性ということで、マシューやギルバートの
セリフにも特徴があるように思います。
この本は、中にアンなどの絵が多数あるのと、表紙や、
冒頭の登場人物紹介でも、絵が使われているので、
読む子どもたちは、頭にイメージを置きやすいでしょう。
また一番最初にアヴォンリー村の、グリーン・ゲイブルズの周りの地図が
あるので、初読の人も位置関係を把握できるのがいい。
漢字はふりがな付きなので、小さな子も読める。