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漫画『赤毛のアン』感想。名作を『キャンディキャンディ』作者が描く

2018年8月2日

モンゴメリ『赤毛のアンPART1~3』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

『赤毛のアン』を読んでみたいが文字が多い小説はなかなか読めない!

そんなあなたは、漫画で『赤毛のアン』に触れてみましょう。

ももちん
『キャンディ・キャンディ』で有名な、いがらしゆみこによる漫画『赤毛のアン』をご紹介します。

この記事で紹介する本

いがらしゆみこ『赤毛のアン』

今回レビューする『赤毛のアン』は、1997~1998年にくもん出版より出版されたもの。

『THE KUMON MANGA LIBRARY アン・ブックス全5巻』として、高橋美幸(シナリオ)、いがらしゆみこ(画)で出版された。

『赤毛のアン』(原題”Anne of GreenGables")は1908年、にカナダの女流作家、ルーシーモード・モンゴメリにより出版された。

日本では、村岡花子の翻訳により、三笠書房より1952年、のちに新潮文庫より1954年に出版。

ルーシー・モード・モンゴメリの著作の中で最も有名な1冊でもあり、実写映画化やアニメ化、舞台化もされている。

モンゴメリ紹介

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いがらしゆみこ(画)

漫画家。

1950年、北海道旭川市生まれ。

1968年、『りぼん』増刊号(集英社)に掲載された『白い鮫のいる島』でデビュー。

上京し、『なかよし』(講談社)専属作家として活動。幼年誌で執筆の後、レディースコミック誌や女性誌などで活動する。

1977年、『キャンディ・キャンディ』で第1回講談社漫画賞を受賞。

小説やドラマのコミカライズ、漫画原作も行う。

2000年、岡山県倉敷市の美観地区に、いがらしゆみこ新美術館・倉敷が開館。

引用元:Wikipedia

代表作(コミック)

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高橋美幸(シナリオ)

脚本家。

1963年、静岡県生まれ。立正大学文学部卒業。

卒業後、静岡県内でのライターを経て、脚本家・小説家として活動。

代表作(脚本)

 

あらすじ

くもん出版のアン・ブックスは全5巻で構成されている。

 

『赤毛のアン』(アン・ブックス①②③)

モンゴメリ『赤毛のアンPART1~3』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

舞台は1870年代のプリンスエドワード島。

田舎の一軒家、通称「グリン・ゲイブルス」には、マシュウとマリラという老兄妹が住んでいる。

二人は、畑仕事を手伝ってくれる男の子を養子にしようと考えていた。

ところが、ちょっとした手違いからやってきたのは、やせっぽちの赤毛の女の子、アンだった。

初めは戸惑っていた二人も、想像力豊かで明るいアンのペースに巻き込まれていく。

アンが巻き起こす愉快な事件の数々。

泣いたり笑ったりしながら、いつしか3人に、深い愛情が育まれていく。

 

『アンの青春』(アン・ブックス④)

モンゴメリ『アンの青春』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

16歳になったアンは、小学校の新任教師となり、理想と希望でいっぱいだ。

新しくやってきたふたごの世話などで忙しく日々は過ぎていく。

ミス・ラヴェンダーやポール・アーヴィングとの出会いがあり、楽しい出来事もつづく。

少女から一人の女性へと成長する、多感な時期を描いている。

 

『アンの愛情』(アン・ブックス⑤)

モンゴメリ『アンの愛情』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

アンは、レドモンド大学への進学を決断した。

期待と不安に胸をふくらませながら始まる新生活。

〈パティの家〉での友人との共同生活、勉学に励む日々、故郷で待つ家族との時間。

数人の崇拝者を持つほどの魅力ある女性に成長したアンは、ついに、真実の愛情に目覚める。

 

小説の感想記事一覧

 

漫画『赤毛のアン』を読んだきっかけ

小説『赤毛のアン』が大好きなももちん。

漫画の『赤毛のアン』があることを知ったのは、このいがらしゆみこの漫画でだった。

あの『キャンディ・キャンディ』のいがらしゆみこが描くアンはどんな感じなんだろうと、最初に読んでみたのがきっかけ。

初め漫画で読んでみたときは、読んでる感じがさらっとしすぎてて、いまいちかなぁ、と思った。

調べてみると、『赤毛のアン』を漫画で描いている人が他にもいることがわかった。

そうやって様々な漫画を読んでいるうちに、「漫画の良さ」というものがわかってきた感じ。

 

杉本啓子『赤毛のアン』について

漫画『赤毛のアン』は、いがらしゆみこ以外にもある。

その一つが、杉本啓子の漫画『赤毛のアン』。

杉本啓子による漫画『赤毛のアン』は、1983~84年にかけて、講談社より出版された。

全3巻で、第1巻、第2巻が『赤毛のアン』の内容。第3巻は『アンの青春』の内容となっている。

195ページ×3冊。小学校中学年以上向け。

現在はAmazon Kindle他複数の電子書籍サイトで読むことができる。

杉本啓子といがらしゆみこの漫画『赤毛のアン』の読み比べを、次の記事でしています。

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漫画『赤毛のアン』のここがおすすめ!

『赤毛のアン』はもともと小説で、ページ数はかなり多い。(新潮文庫版で500ページ超。)

映画やアニメで観て、原作も読んでみたい!と思った人にも読んでほしいけれど、児童向けのものでも、活字が苦手だとハードルが高い。

そんな人におすすめなのが漫画『赤毛のアン』。

『赤毛のアン』の物語を、あの『キャンディ・キャンディ』で有名ないがらしゆみこが漫画化。

小説ではなかなかイメージできない人物像が、漫画によってすぐにイメージできる。

ストーリーを簡単に、楽しみながら知ることができるので、『赤毛のアン』に触れたことがなく、話も知らない人にもおすすめ。

 

漫画ならではのデメリット。

いがらしゆみこの画力はすばらしいのだけど、小説『赤毛のアン』ファンとしては、やはり「漫画の限界」を感じてしまう。

良くも悪くも、漫画を読むことで、キャラクターのイメージが固定してしまうこと。

小説では、姿が見えないからこそ、頭の中で自分なりの「アン」像を作り上げる。

だけど、漫画では初めからビジュアル出てきてるから、想像の余地がなくなってしまうんだよね。

 

いがらしゆみこ『赤毛のアン』感想

モンゴメリ『赤毛のアンPART1~3』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

物語の内容そのものについての感想は、新潮文庫版『赤毛のアン』レビュー記事に書いています。

 

ここからは、いがらしゆみこの漫画『赤毛のアン』について書いていくよ。

  1. キャラクターの描き方
  2. 易しさ
  3. 作品解説
  4. 小説とのエピソード比較表

キャラクターの描き方

モンゴメリ『アンの愛情』いがらしゆみこ(画)、くもん出版、1997年

この写真はいがらしゆみこの漫画『アンの愛情』の表紙の写真。

絵を見るとわかる通り、いがらしゆみこの描く絵は、「ザ・少女漫画」ともいえるような絵。

そのキラキラ瞳の中にはたくさんの星があるし、表情は夢見がち。

この絵が、はたして自分の中にあるアンのイメージとマッチするかどうかって、大事なポイントだと思うんだよね。

ももちん的には、ちょっと美化しすぎてるかなぁと思いながら読みました。

でも、少女漫画の世界が大好きな人は、恋模様や友情の描写がしっくりきて、しっかり入り込める世界観になっている。

 

ちょっとおちゃめなアン

主人公のアンの描き方は、小説から感じるアンの印象よりも子供っぽく、おちゃめな感じが強い。

喜怒哀楽の表現が激しいというのは、アンの特徴の一つでもあるけど、そこは良く描かれている。

だけど、子供のようなわけではなく、感受性が強い、というのがアンにはぴったりくる。

あと、アンは、言葉づかいにも特徴があるんだよね。

アンは子どもらしからぬ、間違いのない言葉と言い回しの使い手であり、ときには文学からの引用もさらりとやってのける。

その言葉づかいで弾丸トークをするわけだから、相当頭がよく、魂年齢が高い(大人から見たら生意気、すましてるとみられることもある)とみることもできるんだ。

だから、ただのおしゃべり好きな子供、というのでもない。

いがらしゆみこの漫画のアンは、わりと「おしゃべり好きな子供」に近い描かれ方がされている。

もちろん、漫画でその微妙なニュアンスを描くのはなかなか難しいと思う。

漫画で受け取ったイメージを、小説で検証してみるという楽しみ方もある。

 

『キャンディ・キャンディ』との共通点

いがらしゆみこといえば、有名なのが『キャンディ・キャンディ(Wikipedia)』という少女漫画。

ももちんは連載当時リアルタイムでは読んでいないんだけど、中公文庫のコミック版が実家にあったのを読んだ。

今回『赤毛のアン』を読んでみて思ったのが、『キャンディ・キャンディ』の主人公キャンディと、アンの共通点。

時代背景が20世紀初頭のアメリカ。『赤毛のアン』は19世紀末のカナダ・プリンスエドワード島が舞台なのでかなり似ている。

また、主人公キャンディは、孤児で、そばかすだらけ、おてんばというところもよく似ている。

アンはクイーン学院卒業後は、教師の道を歩むが、キャンディは看護師の道。

両者とも「働く女性」として描かれている。

『キャンディ・キャンディ』を連載するとき、原作の水木杏子といがらしゆみこ、担当編集者の話し合いで、『赤毛のアン』『あしながおじさん』などが話題に上がり、物語にも盛り込まれたんだって。

『キャンディ・キャンディ』は現在では再版されていないので、図書館や中古の紙書籍で読むことができる。

 

易しさ

漫画で読みやすいけれど、セリフ部分もかなり多いので、小学校低学年には難しいかも。

ルビもすべての漢字についているわけではないので、小学校高学年以上向け。

通常の漫画とは違って、ハードカバーの漫画『赤毛のアン』。

その分値段も漫画にしては高めだけど、子どもがもらったら本棚に大切に並べておくような「愛蔵版」になると思う。

 

作品解説

漫画『赤毛のアン』では、単純に漫画を楽しんで終わらないように、作品をより深く理解するための解説が各巻に収められている。

PART1では、『赤毛のアン』の原作の概要と作者のルーシー・モード・モンゴメリ、プリンス・エドワード島について。

PART2では、当時の時代背景や文化、料理について。

PART3では、『赤毛のアン』で描かれているアンの向学心や、作中で引用されている英米文学について触れている。

それぞれ『赤毛のアン』ファンの会の「バターカップス」会員によって書かれているので、視点がマニアックでなかなか面白い。

写真やイラストなどの資料も掲載されている。

 

小説とのエピソード比較表

全3冊で構成された漫画『赤毛のアン』は、小説でのエピソードもかなり忠実に盛り込まれている。

『アンの青春』『アンの愛情』は、省略されている章も多く、ダイジェスト版のような感じ。

杉本啓子の漫画『赤毛のアン』と読み比べてみると、それぞれが大事に描きたかったことが違っているのがわかっておもしろい。

漫画『赤毛のアン』読み比べ!

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新潮文庫版『赤毛のアン』漫画『赤毛のアン』
第1章 レイチェル・リンド夫人の驚き〇(PART1)
第2章 マシュウ・クスバートの驚き〇(PART1)
第3章 マリラ・クスバートの驚き〇(PART1)
第4章『グリン・ゲイブルス』の朝〇(PART1)
第5章 アンの身の上〇(PART1)
第6章 マリラの決心〇(PART1)
第7章 アンのお祈り〇(PART1)
第8章 アンの教育〇(PART1)
第9章 レイチェル・リンド夫人あきれかえる〇(PART1)
第10章 アンのおわび〇(PART1)
第11章 アン日曜学校へ行く〇(PART1)
第12章 おごそかな誓い〇(PART1)
第13章 待ちこがれるピクニック〇(PART1)
第14章 アンの告白〇(PART1)
第15章 教室異変〇(PART1)
第16章 ティー・パーティの悲劇〇(PART2)
第17章 新しい刺激〇(PART2)
第18章 アンの看護婦〇(PART2)
第19章 音楽会と災難と告白〇(PART2)
第20章 行きすぎた想像力(省略)
第21章 香料ちがい〇(PART2)
第22章 アンお茶に招かれる(省略)
第23章 アンの名誉をかけた事件〇(PART2)
第24章 音楽会〇(PART3)
第25章 マシュウとふくらんだ袖〇(PART3)
第26章 ストーリークラブの結成(省略)
第27章 虚栄の果て〇(PART3)
第28章 たゆとう小舟の白ゆり姫〇(PART3)
第29章 忘れられないひとこま(省略)
第30章 クイーン学院の受験〇(PART3)
第31章 二つの流れの合うところ〇(PART3)
第32章 合格者発表〇(PART3)
第33章 ホテルの音楽会(省略)
第34章 クイーンの女学生〇(PART3)
第35章 クイーン学院の冬〇(PART3)
第36章 栄光と夢〇(PART3)
第37章 死のおとずれ〇(PART3)
第38章 道の曲り角〇(PART3)
新潮文庫版『アンの青春』漫画『アンの青春』
第1章 怒りっぽい隣人
第2章 あとのまつり
第3章 ハリソン氏の家
第4章 さまざまの意見△(設定変更)
第5章 新米の先生
第6章 人さまざま(省略)
第7章 双生児(ふたご)の運命
第8章 マリラ双生児をひきとる
第9章 色の問題(省略)
第10章 デイビーの退屈しのぎ
第11章 子供たちの手紙(省略)
第12章 ヨナの日
第13章 たのしいピクニック(省略)
第14章 神のたすけ
第15章 暑中休暇
第16章 すばらしい便り(省略)
第17章 待ちあぐねた日(省略)
第18章 トーリー街道の冒険(省略)
第19章 幸福な日々(省略)
第20章 思いがけない客(省略)
第21章 ミス・ラヴェンダー
第22章 お茶のひととき
第23章 ミス・ラヴェンダーのロマンス
第24章 予言者エイブおじさん(省略)
第25章 静かな村の醜聞(スキャンダル)(省略)
第26章 道を曲ったところ
第27章 石の家の午後(省略)
第28章 魔法の城へ王子きたる
第29章 詩と散文
第30章 石の家の結婚式
新潮文庫版『アンの愛情』漫画『アンの愛情』
第1章 変化の兆し
第2章 秋の花飾り
第3章 出発
第4章 四月の淑女
第5章 故郷からの便り(省略)
第6章 公園で(省略)
第7章 帰省
第8章 初めての結婚申込み
第9章 不愉快な求婚者とうれしい友人
第10章 パティの家△(手紙で語る)
第11章 人生の移り変わり
第12章 『アビリルのあがない』
第13章 不信実な者たちの道(省略)
第14章 去りゆく友
第15章 夢のゆくえ
第16章 『パティの家』の住人
第17章 デイビーの手紙(省略)
第18章 ミス・ジョセフィンの遺言(省略)
第19章 幕あい(省略)
第20章 ギルバート口をひらく
第21章 きのうのばら
第22章 アン、グリン・ゲイブルスへ帰る
第23章 山彦荘の人びと(省略)
第24章 ジョナス登場
第25章 美しの王子登場
第26章 クリスチン登場
第27章 打明け話
第28章 六月のたそがれ(省略)
第29章 ダイアナの結婚式
第30章 スキナー夫人のロマンス(省略)
第31章 アンからフィリパへ(省略)
第32章 ダグラス夫人のお茶(省略)
第33章 通いつづけた二十年(省略)
第34章 ジョン・ダグラスついに語る(省略)
第35章 レドモンドの最後の年(省略)
第36章 ガードナー夫人とその娘たち
第37章 学士たち
第38章 偽装した愛情
第39章 結婚式さまざま
第40章 『黙示録』
第41章 真実の愛

 

いがらしゆみこ美術館

いがらしゆみこの漫画の世界観が好きな人なら行くべきなのが、岡山県倉敷市にあるいがらしゆみこ美術館。

原画やグッズを展示した「ゆみこギャラリー」や、数々の名作漫画を読むことのできるスペース「秘蔵ライブラリー」がある。

また、ここでしか買うことのできないオリジナルグッズも充実している。

いがらしゆみこ美術館公式サイトはこちら。

いがらしゆみこ美術館で人気なのが、お姫様ドレスや着物などのレンタル、撮影のサービス。

特設セットで撮影できて、特製フォトアルバムに入った写真を受け取ることができる。

赤毛のアンの衣装や撮影スポットもある。

別料金でヘアセットなどもできるので、興味がある人は一生に一度の思い出にいいかも。

2016年にオープンした美術館内にあるカフェ・プリンセスでは、まるで王宮のようなインテリアの中で、ランチやティータイムを過ごすことができる。

ももちんがびっくりしたのが「お姫さまのピンクカレー」。

みただけで胸やけを起こしそう(笑)

カフェプリンセス公式サイトはこちら。

カフェプリンセスをぐるなびで見る 

カフェプリンセスをRettyで見る 

 

『赤毛のアン』関連漫画

『赤毛のアン』に関連した漫画は他にもあるので、紹介していくよ。

 

高見まこ『赤毛のアン』

小学館『学習まんが 世界名作館』は、世代を超えて愛されてきた文学史にのこる名作に、現代の子ども達が親しんでもらうための、新しい学習まんがシリーズ。

まんがの表現形式を利用することでイメージを膨らませやすくなり、さらに解説記事を充実させることで、楽しみながら深く理解することができるようになっている。

題名は知っていてもなんとなく手にとりづらかった「名作」に、子ども達が触れる最初の一歩であり、「次は小説でも読んでみたい!」と思わせる構成となっている。

週刊ヤングジャンプに1984年連載の『いとしのエリー』がヒットした漫画家高見まこがまんがを手がけている。

小学校低中学年以上向け。160ページ。小学館、2013年。

 

原ちえこ『虹の谷のアン』

原ちえこが描いたのは、『赤毛のアン』シリーズの中の第9作(新潮文庫版)にあたる『虹の谷のアン』。

アンが母親になってから、6人の子どもたちをメインに描いている。

作者の原ちえこは、『赤毛のアン』シリーズの大ファンなんだって。

わざわざ『虹の谷のアン』を選ぶところがおもしろい!

上巻165ページ、下巻171ページ。講談社、2003年。

『虹の谷のアン』感想

小説『虹の谷のアン』感想。ブライス家と牧師館の魅力的な子どもたち

『虹の谷のアン』は、アンの子どもたちと牧師家族の、心あたたまるお話がたくさん詰まっている。 この記事でわかること 小説『虹の谷のアン』の内容とみどころ 各出版社の『虹の谷のアン』 小説『虹の谷のアン』 ...

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まとめ

いがらしゆみこによる漫画『赤毛のアン』みどころまとめ。

  1. 活字が苦手な人もおもしろく読める!
  2. 原作のエピソードが豊富に盛り込まれている!
  3. 巻末の作品解説がおもしろい!
  4. 関連本の漫画紹介。

『赤毛のアン』が気になっているけど活字が苦手な人が、初めに触れるのにおすすめの1冊。

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杉本啓子の漫画『赤毛のアン』については、こちらの記事をどうぞ。

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  • この記事を書いた人

ももちん

夫と猫たちと山梨在住。海外の児童文学・絵本好き。 紙書籍派だけど、電子書籍も使い中。 今日はどんな本読もうかな。

-書評(小説・児童文学), 『赤毛のアン』シリーズ
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